＜宇宙的視野＞
心療内科の患者仲間と「自分と宇宙とのつながり」について話した時、「きっと今の苦しみに意味があるとわかる日が来る。それには宇宙的視野が必要なのだ」と言う話になりました。
鬱を発病したことも、夫に先立たれたことも、私にとっては強烈なダメージで、「死んでしまいたい！」と思うほど苦しんだのです。
でも確かに、宇宙的視野で振り返ると「意味があったのだ」と理解できるようになりました。
＜宇宙に癒やされた＞
私の鬱経験を振り返ると、私の鬱がぐっと良くなった時期がありました。それは昼夜逆転を治そうと、毎日、日の光を浴びた時期だったのです。
当時、ガーデニングに凝っていて、起きると（例えそれが朝と呼べないような時間でも）、まず庭にでました。そして、日の光を浴び、花に水をやり、土に触れたのです。
春先でしたが、草花が芽吹き、蕾が出来、花開く様子を目の当たりにして、自然を体感する思いだったのでした。生命を実感する喜びでした。日の光、植物、土、水に癒やされていたのです。
今になってやっと気づいたのですが、あの時、私は天、言い換えると、宇宙に癒やされていたのです。
＜呪縛から自由になるチャンス＞
とは言うものの「なぜこんなに真面目に生きているのに、鬱になるのか！」「なぜ、一生懸命に働いている善良な夫の生命を奪うのか！」と天を憎んだこともあったのです。
でも、あの胸が焼けるような苦しみに向き合ったから、私をずっと苦しめて来た世間体や見栄と言う呪縛から自由になるチャンスをつかめたのです。
＜宇宙的視野の考察＞
鬱を発病して19年、夫の死から14年、宇宙的スパンからみると瞬きにも足りない時かも知れません。
でも、この10数年の歳月で、私は苦しみから抜け出し、心が本当に望むことを見出し、幼い子どものように好きなことに夢中になれるようになりました。気がつくと鬱は寛解し、人生を心から楽しめるようになったのです。
簡単に諦めず、今の自分に出来ることを淡々と実行しながら、宇宙や天のような果てしなく大きな存在に身を委ねることも必要なのだろうと思うようになりました。そしていつか「そうか！あの苦しみには、こんな意味があったのだ！」と気がつくのでしょう。
共に10数年心の病を患う患者仲間との話から感じた、「心の病の回復には宇宙的視野が必要」と言う私の考察でした。
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