【連載小説】『薫~書の道・愛の道~』その85「あふれる思い」

1 久しぶりの稽古で、「全日本芸術展」応募作品を搬入し終えた佐伯に会うと、薫の中で張り詰めていた緊張の糸が切れた。初段の検定課題に一生懸命に取り組むことが、佐伯への何よりの応援だと自分に言い聞かせて来た緊張の糸が切れてし...