「京のわらべうた」をご紹介します。京のわらべうたと言うと東西の通りを、北から順に歌った「丸竹夷(まるたけえびす)」がよく知られていますが、このブログでは「ホッチッチかもてなや」という変わった響きのわらべうたを紹介します。
<京のわらべうた「ホッチッチかもてなや」>
「ホッチッチかもてなや」(京のわらべうた)
ほっちっち かもてなや
おまえの子じゃなし 孫じゃなし
赤の他人じゃ ほっちっち
ほっちっち かもてなや
おまえの子じゃなし 孫じゃなし
親類になったら かもてんか
※「ホッチッチ」と「かもてなや」の意味
友だちやグループの子に冷やかされたりした時に歌う。「ホッチッチ」は「放っておいて」、「かもてなや」は「構ってくれるな」ということ。(『京ことば辞典』より)
Youtubeに「ホッチッチかもてなや」のわらべうたがあったので添付しますね。
<京都らしい>
「ホッチッチかもてなや」のわらべうたは、明治生まれの祖母に教えてもらったように覚えています。ふと思い出して、改めて歌詞を見ると、私は「京都らしいな~」と思います。
「ホッチッチかもてなや」のわらべうたよりずっとよく祖母に言われたことばがあります。「よそはよそ、うちはうち」です。
京都人は人と適度な距離を保って、簡単には心を開かない傾向があるように思います。
でも、「この人は」とひとたび心を許したら(わらべうたでは「親戚」になったらと表現されていますが)、とても深いつきあいをするように思うのです。
<大阪版「ホッチッチかもてなや」>
このわらべうた「ホッチッチかもてなや」は、大阪版もあることを初めてしりました。
大阪版「ホッチッチかもてなや」
ほっちっち かもてなや
かもたらとことん かもてんか
おまえの子にして、孫にして
ええ服着せて養うて
財産ようけ分けてんか
それがいやなら かもてなや
余計なお世話や ほっちっち
他愛のないわらべうただと思っていましたが、案外、よく気質を表しているように思いました。
拙書『ああ、京都人~今を生き抜く知恵おしえます~』のコラム「ちょっと一息」では、京都の通り名を歌ったわらべ歌「丸竹夷二押御池(まるたけえびすにおしおいけ)」について書いています。下記にて『ああ、京都人~今を生き抜く知恵おしえます~』のご案内をさせていただきます。
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