第4話:チャガルチ市場の朝食&ハラハラ!路線バスで観光案内!?

 前回までのあらすじ:

40代になったばかりの私は、同僚と春の釜山へ。コピーを買い、韓国人の友人とカラオケで盛り上がり、海辺のライブバーで韓国バラードを堪能した私たち。さて、三日目は?

 

釜山旅行3日目の朝、私たちはまず、釜山の台所として名高いチャガルチ市場へと向かいました。

市場に足を踏み入れると、そこは驚くほど活気に溢れていました。ずらりと並んだ屋台には、銀色に輝く太刀魚が山のように積まれ、生のタコが山積みに! タコはよく見るとまだ生きているようです。

店先では、小豆粥や南瓜粥が大きなお鍋で売られていたり、魚を注文すると刺し身にしてもらえたり。

 

店頭でチヂミを焼いている食堂にはいることに。ヘムルパジョン(海鮮チヂミ)とテンジャンチゲ(味噌鍋)を注文して、店内の席につくと、隣の席では朝からつまみなしでソジュ(焼酎)を飲んでいるアジョシが。

程なくヘムルパジョンとテンジャンチゲが運ばれてきました。ところが注文していないおかずが驚くほどたくさん出てきたのです。

注文を間違えたのかと焦っていると、無料のサービスおかず(パンチャン)でした。

シシトウとジャコのコチュジャン炒めも数種類のキムチも名前をしらないその他のおかずもとても美味しく、メインとおかずでお腹がいっぱいになりました。

 

チャガルチ市場を後にし、私たちはお土産を買う予定の農協スーパーへ下見に行きました。すると途中、ヤクザ風の韓国人数人に出会ったのです。

ちょっと身構えていると、突然、その中の一人が、「どうぞよろしくお願いします」と日本語で言って、深々とお辞儀したのです! どうやらお酒に酔っていたようです。

 

朝食後は、玄界灘が見渡せるビューポイントとして人気のある太宗台(テジョンデ 태종대)に行くことに。太宗台公園を散策して、近くにある太宗台温泉に入ろうという計画でした。

 

一旦、ホテルに戻り、フロントで太宗台行きのバスはどこで乗ればいいのかを尋ねました。

「え? バスで行くのですか? 韓国はタクシー料金が安いのでタクシーで行った方がいいですよ」

と言われましたが、地下鉄や路線バスに乗ってみたかったので、バス停の場所を教えてもらいました。

 

バスが来たので、バス料金を料金箱にいれて、座席につきました。ほとんどが地元の人で、しかも途中でどんどん人が降りていき、私と同僚の二人になったのです。

運転手さんが、「前に来い」というように手招きします。「料金が足りなかったか?」と思ってあわてて、運転席まで行きました。

すると、運転手さんは「地図を持って来い」と私に言って、同僚にも手招きしました。

二人で前に行くと、なんと運転しながら、観光案内をしはじめたではありませんか! みちは、片側は崖、もう片側は海で、けっこう細い道路なんです。

 

運転手さんは、私が少し韓国語を話せるとわかったようで、熱心に韓国語で観光案内をしてくれました。

その日は天気がよく、春の釜山港がきれいに見えましたが、すれ違う車も多く、危険な道路状況なので、私と同僚はハラハラドキドキでした。

   

運転手さんの説明で、見えてきた島が、韓国歌謡「釜山港へ帰れ」にも登場する「五六島(オリュット 오륙도)だとわかりました。

運転しながら「釜山港へ帰れ」を熱唱し、一瞬、両手をハンドルから離して身振りまでつける熱演ぶり。いやいや運転中ですよ、アジョシ〜!

運転手さんの危ない説明で、「五六島」は、「潮の満ち引きによって5つや6つに見える」ことから命名されたようでした。

太宗台は最後のバス停で、結局、最後に残った乗客は私たち二人でした。ハラハラしましたが、親切な運転手さんに感謝! とてもユニークな経験でした。

 

私たちは太宗台灯台に行き、公園を散策しました。椿、チンダルレ、レンギョウなどが満開で、真っ青な空に映えてとても美しく、灯台から見る釜山港は、青くてキラキラ輝き、春風が快かった。

「さて、次は太宗台温泉!」と張り切って、太宗台灯台から200mほどの位置にある太宗台温泉に向かいました。

温泉施設の入口前まで行ってわかったのですが、なんとその日は休館日だったのです!

泣く泣く路線バスで南浦洞に戻りました。

 

私は疲れたので、ホテルでゆっくりしたかったのですが、ブランド好きの同僚はロッテ百貨店へ行きたいと言って聞かないのです。

5歳年上の彼女がすねるので、しかたなく、西面にあるロッテ百貨店へと向かうことになりました。

釜山初日、国際市場の怪しげなコピー商品の店であんなにたくさん買ったというのに……。

ロッテ百貨店に着くと、同僚の目が輝いて、彼女はなんと15万円のシャネルのバッグを購入!

「なんぼコピーが精巧でも、やっぱりほんまもんが欲しいねんもん」と本物のブランドバッグを手に入れ、同僚は満面の笑みでした。

 

その後、西面の繁華街で韓国コスメや可愛い雑貨を買ったり、屋台で小さいたい焼きのような「プンオパン(붕어빵:鮒焼き)」を食べたりしているうちに、あっという間に時間が過ぎました。

私たちは夕食を食べそびれてしまったのです。ほとんどの食堂が閉店していて、私たちは途方に暮れてホテルへ。

 

フロントの女性に事情を話すと、ホテル近くに出る屋台のマンドゥ(餃子)が美味しいと教えてくれました。

早速、屋台へと向かい、熱々のマンドゥをゲット。さらに別の屋台でキンパプ(韓国のり巻き)も購入しました。キンパプのアジュマは、サービスにとべったら漬けのようなお漬物をたくさん入れてくれ、その心遣いに感激。

LGコンビニでハイトビールを買い込み、3日目の夜は、ホテルでの遅い夕食となりました。

マンドゥ、キンパプ、そしてサービスのお漬物、それに軽くて飲みやすいハイトビール。

やっとありついた夕食は、どれもが驚くほど美味しく、釜山の庶民の味を存分に堪能!

朝、チャガルチ市場に行き、路線バスで太宗台、西面で買い物し、その後は、小さなプンオパンを食べただけだったので、マンドゥもキンパプも舌に染み入りました。

 

チャガルチ市場のアジュマ、路線バスの運転手さん、夕食をアドバイスしてくれたホテルの女性、屋台のアジュマ、みんな親切だったとしみじみ思いました。

釜山三日目は、日本人のおばちゃん二人だけだったこともあって、一番濃い一日になったのでした。

次回(最終回)、「漁協スーパーで爆買い&税関職員に呆れられた」につづく

 (第4話:チャガルチ市場の朝食&ハラハラ!路線バスで観光案内!?:村川久夢)

 

 ✨️ 前回(第3話)はこちら!✨️

韓国語でウッシッシ〜!梵魚寺から感動バラードの夜

 

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