第3話:韓国語でウッシッシ〜!梵魚寺から感動バラードの夜

 前回までのあらすじ:

40代の私と同僚が春の釜山へ。コピー商品に出会ったり、韓国人アジョシと日韓カラオケ大会をしたり、いきなり濃厚すぎる初日を過ごしました。さて、2日目は…?

 

釜山旅行2日目、釜山の北部にある梵魚寺(ポモサ)に行くことに。

本当は梵魚寺から、韓国版万里の長城と呼ばれている「金井山城(クムジョンサンソン / 금정산성)に行ってみたかったのです。

でも、韓国人のアジョシ二人が口をそろえて、「お寺はいいけれど、お城は次の機会にした方がいいよ」と言うので、アドバイスに従うことにしました。

 

朝、地下鉄で南浦(ナンポ)駅から梵魚寺(ポモサ)駅へ。さらに路線バスに乗って、お寺のある山の中腹まで向かいます。けっこう長い距離を走った記憶があります。

肝心の梵魚寺そのものは、実はあまり覚えていなくて(汗)ただ、韓国式のお参りのしかたが、五体投地のような動作だったのがとても印象的でした。

 

梵魚寺近くのお店でお土産を物色していると、お店のアジュマ(おばさん)に「アガシ(お嬢さん)!」と呼びかけられたのです。私はさっそく、

「アガシ アニゴ、アジュマエヨ!」(お嬢さんじゃなくて、おばちゃんですよ〜)

と返すと、店のアジュマがびっくりした顔で

「なんでアジュマなんてことばを知ってるの!」

と驚かれました。ここぞとばかり、独力で韓国語を勉強していると話すと、

「ハングンマル チャラシネヨ~(韓国のことばがお上手ですね)」とお世辞をいわれたので、

「ビヘンギロ テウジマセヨ」(飛行機に乗せないで:お世辞でしょという意味らしい)

と答えると、土産物屋のアジュマは本気で驚いていました。

私は「ウッシッシ~」という気分!

 

帰り道、バスの本数が少なくて時間を持て余していたところ、タクシーの運転手さんに、

「タクシー乗らない?」と日本語で話かけられ、

「タクシーヌン ピッサヨ」(タクシーは高いから)と私。

「バスの停留所まで、バス代でOK」ということで交渉が成立しました。

「ちょっと怪しいかな?」と警戒しつつも乗ってみると、すでに大きな荷物を抱えたおばあさんが……。

どうやら「乗合タクシー」が当時は普通だったようです。おばあさんはニコニコしながら軽く会釈してくれたのです。

「これが乗合タクシーか~」と、おばあさんの存在で返って安心でした。

梵魚寺駅から地下鉄で東莱(トンネ)駅へ。東莱(トンネ)でパジョン(チヂミ)と石焼ビビンバの、早すぎる夕食&遅すぎるランチを。

 

ホテルに戻ってくつろいでいると、アジョシ(チャット友だち:日本語ペラペラの間寛平そっくりの韓国人)からホテルに電話があり、「今夜も一緒に夕食でも」と誘ってくれました。

でも、私たちは中途半端な食事をしてしまっていて、夕食は無理だったのです。

「院長先生(日本語学院の院長:間寛平アジョシの友人)が『じゃあ、よく行くライブバーに行こうって』って言ってるよ」とアジョシが言ってくれたので、ライブバーに行くことに。

タクシーに乗って海沿いをドライブしながら向かったそのお店は、海が見えるとっても素敵なライブバー。

 

ライブバーでは、韓国人シンガーがシン・スンフンの「I Believe」を弾き語っていて、それがもう情感たっぷりで感動!

私、この曲を韓国語で歌えるほど大好きだったんです。

しばらくして、歌手が「リクエストはありますか?」とお客さんに声をかけたんですが、誰も何も言わない、反応すらなくてシーン。私だけが勇気を出してリクエスト!

「プハル ネバーエンディングストーリー プルロ チュセヨ!」(プハルのネバーエンディングストーリーを歌って下さい)

「コマウォ〜(ありがとう)」と歌手が笑って返してくれて、私もつい調子に乗って

「クノレヌン チョンマル チョアヘヨ」(この歌が本当にスキなんです)

「チョヌン イルボン サラミエヨ〜」(私は日本人です〜)

と怪しい韓国語で返したりして(笑)

もう、楽しくてうれしくて、胸いっぱいでした。

 

ところが……その大好きな曲の最中、急にアジョシ二人が、なぜか日本語で政治談義を始めたんです。

しかもどんどん声が大きくなってきて、しみじみ聞いていた私は台無し(泣)

「ねえ、クムちゃんはどう思う?」なんて話を振られて、心の中では――知らんがな〜!って思ってました(笑)

アジョシ二人と話している間に、歌手が退場して、次にサックス奏者が登場。

院長先生もお酒が入っていたせいか、いつもは上品な物腰なのに、すっかり「ただのアジョシ」化してて少しがっかり……。

でも、閉店時間まで、私たちの会話は盛り上がりました。

院長先生は、きちんとお会計してくださり、タクシーを呼ぶと、

「お客様は日本人だからね。ちゃんとホテルの前まで送って行ってね。釜山観光ホテルじゃなくて、タワーホテルだよ!」

と何度も念を押して、タクシー料金を先払いしてくれました。

タクシーで南浦洞のホテル近くまで行き、LGコンビニで飲み物を買って部屋に戻ると、もう深夜。

私たちは、初日に続き二日目もなかなか濃い一日を過ごしたのでした。

 

次回、「第4話:お買い物バトル&最後の夕食はマンドゥとキンパプ!」につづく

 (第3話:韓国語でウッシッシ〜!梵魚寺から感動バラードの夜:村川久夢)

 

 ✨️ 前回(第2話)はこちら!✨️
「怪しげな店とカラオケ大会⁉︎日韓アジョシと釜山の夜」

 

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