はじめに:なぜ今「やる気にさせるスキル」が求められているのか?
いま、学校現場では「不登校の増加」「自己肯定感の低下」「学習意欲の欠如」など、子どもたちの心にまつわる課題が深刻化しています。
教科の知識だけでは太刀打ちできない時代。
だからこそ、教師に求められているのは、「勉強しない」「やる気が出ない」子どもたちの心を動かす力です。
今日のブログでは、どんなに進化したAIでもできない、子どもたちに寄り添い、「やる気」にさせる実践から得たスキルを紹介します。
これからの学校教育や家庭教育に絶対に必要だと私は感じています。
【スキル①】共感力:生徒の「やらない理由」に気づける先生が必要
教師時代、授業中に寝ていたり、定期テストも解答用紙に名前だけ書いて提出したり、100点満点のテストでいつも一桁の点数を取ったりする生徒が、クラスに数名いました。
優秀な先生方は、そんな生徒の気持ちがわからないのでしょう。「後で困るのになんで勉強しないんやろう?」と言っていました。
私は、算数時代から数学が大の苦手で、授業が全然わからなくて寝ていたこともありました。100点満点のテストで9点だったこともあったのです。
そんな経験から、授業中に寝ている生徒も、白紙に近い解答用紙を出す生徒も、テストで一桁をとる生徒も、けっして好きでしているのではないことが私にはわかっていました。
授業中に寝ている生徒にも、「勉強する気になったら教えてあげるし、いつでも来なさいね」と声をかけていたのです。
生徒は「誰が行くか!」と口では言いますが、声をかけられて悪い気はしなかったようです。
【スキル②】「これならできる!」という実感を与える「教材設計力」
テスト前になると、よく家庭学習用の課題を作りました。
課題プリントは、B4用紙を縦半分で折れる形式、左側はテスト範囲の重要英文、右側は英文の意味が書かれています。
プリントを半分に折って、英文を見てノートに日本語で意味を書きます。開くと、右側の日本語が答えになるのです。
それができると、右側の日本語を見て、英文が書けるかを確認します。
この課題のポイントは、塾に行ったり、家庭で教えてもらったりする環境のない生徒でも、「これなら私にもできる!」と取り組む気持ちにさせることでした。
この家庭学習用課題を真面目にやると、40点くらいは取れるようになっています。
普段、授業で寝ている生徒も、やはり一桁の点数は取りたくないのか、この課題プリントは案外、真面目にやっていました。
「できるかもしれない!」と思えるところまで、課題のハードルを下げたのです。
【スキル③】結果だけではなく「努力した過程」を認める褒め方
家庭学習用課題に一生懸命に取り組んでも、30点くらいしか取れないこともあります。
100点満点で30点は、よい点だとは言えませんが、
「ここは惜しかったね、もうちょっとで◯やったのに」
「前は、こんな問題の解答欄は白紙やったのに、2つ答えられたね」
「試験前に勉強したんやね。それがわかるわ~」
このように努力が感じられるところは、最大限認めて、褒めました。
的外れなことを褒めると逆効果ですが、頑張ったことを評価され褒められると、生徒はやはりうれしいのです。
「今度は、もう少し早くからテスト勉強したら、平均点くらいは取れるんとちがうかな」とさりげなく言ったりしました。
次の定期テストが近づくと、「先生、早くテスト用のプリントくれや~」と急かされたりするようになりました。
私は、内心、「ウッシッシ~」でした。
【スキル④】あえて待つ力:「自分から教えて」と言うまで焦らない
私は、進出単語の意味を書いて一行練習し、教科書の英文をノートに写して、その日本語訳を書いて提出させていました。提出するとノート点を与えていました。
以前はノートなど持って来なかったのに、その頃になると、ノート点欲しさに、板書をノートに書いて、ノートもきちんと提出。
でも、家庭学習用課題やノート点では、どうしてもわからないことが明らかになります。
それからが、根比べです。
「教えて下さい」と自分から言って来るまで、焦らずに待ちました。
自分から「教えて下さい」と言って来る生徒は、熱心に課題に取り組んで、学力を伸ばすのです。「わかるようになりたい!」と思わせたらしめたものでした。
【スキル⑤】「勉強のやり方」を教えて学習習慣をつけさせる
やる気になると、「これが同じ生徒か!」と思うほど生徒は変わりました。
次までの問題集の範囲を指定して、学習させ、自己採点させて、間違ったところだけを質問するように指導しました。
一人でも学習する習慣をつけるためでした。勉強の仕方がわかるからか、不思議に他の教科の成績も上がるのです。
こうして、すごい名門校ではなくても、彼ら彼女らの志望校に合格できました。
テクノロジーでは代替できない「寄り添い見守る力」
テクノロジーやAIの進化で、理解力のある子はどんどん伸びる時代です。
でも、不登校生徒の増加、学習に意欲を持てない生徒、そもそも学校で学ぶ意義を理解できない生徒が、これからは増えると感じます。
そんな時にこそ、教師の本当の価値があると思うのです。「生徒に寄り添って、やる気を引き出す力」は、これからの教育にますます求められる力です。
おわりに:子どもが変わる瞬間を信じて寄り添おう
子どもが変わる時は、突然のように見えます。
でも、変化が表れるまでには、生徒の気持ちに寄り添って、成長を認めて褒める。
それが積み重なって、いっぱいになった時、サナギが脱皮して蝶になるように、生徒は大きく変化するのです。
できることをすべてして、「待つ」というのは、口で言うほど簡単ではありません。それは人にしかできない寄り添い見守る力なのです。
その関わりが、閉塞感でいっぱいの若者たちが、未来を切り開く助けになると感じています。
教育は知識を教えるだけではありません。
子どもの心に火を灯すことができるのは、AIでもテクノロジーでもなく、「あなた」という人間だけです。
もし今、やる気のない子どもが目の前にいるなら、あきらめずに寄り添ってみてください。変わる瞬間は、静かに、でも確実に近づいています。
(AIにはできない「心を動かす教育」~今、教育に本当に必要な力とは?:村川久夢)

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