<命を守るための考え方を!>
「命を守る考え方」と聞くと、あなたは何を思い浮かべますか? 事故や災害への備え? 健康管理? それとも、心の安定でしょうか?
私の夫は、社員旅行先で急死しました。過労死だったのです。夫は38度熱があっても「仕事があるから」と無理に出勤するような人だったのです。

「なぜ休むように言わなかったのか!」と私は自分を責めましたが、生前、夫は体力に自信があったので、私が言っても聞き入れなかったのです。
このブログでは、「命を守る考え方」について、あなたと一緒に考えたいと思います。
<「無理をするな」と言われても––無理せざるを得ない>
「命を守る考え方」と言うと、「定期的な健康診断を受ける」や「バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠」が思い浮かぶかと思います。
夫は職場で定期的に健康診断を受けていて、特に問題はありませんでした。食事も私がお弁当も食事も作り、健康面には気をつけていました。
でも、早朝から夜遅くまで会社で働いていたので、夫は常に睡眠不足気味だったのです。京都の自宅から、滋賀の職場まで車で約40分かかります。会社の朝礼は7時40分でした。6時台に自宅を出て、仕事を終えて帰って来るのは10時頃で、12時を過ぎることもよくありました。
夫が帰る頃はまだ残業をしている社員も多く、9時過ぎに帰り支度をすると、「もう帰るのか? みんな働いているのに」といつも社長に嫌味を言われると言っていました。

これでは、どんなにわかっていても「十分な睡眠」など取れるわけがありません。
社長の息子である専務が過労で入院し、退院して来た時は、「おまえはたるんでいる!」と社長が社員の前で怒鳴りつけたと夫から聞きました。私は、なんだか見せしめのように感じました。
このような職場の雰囲気や同調圧力が、「休むことは悪!」「早く帰ることは裏切り!」のような意識を社員に植えつけていたと感じます。

こんな状況であれば、「無理をしない」とわかっていても、たとえ限界で無理をしたくなくても、無理せざるをえなかったのでしょう。
このような実情を考えない「無理しないで」というアドバイスには何の意味もありません。
<ためらわずにSOSを出そう!>
夫自身も古い考え方だったこともあり、会社の雰囲気から「滅私奉公」のような時代錯誤な考え方にとらわれていました。
私が過労とストレスでうつ病になり長期休暇を取った時、「公務員はええな、そんなに長く休めて。民間ではそんなもの通らへんぞ!」と嫌味を言ったほどだったのです。
心療内科に通い、カウンセリングを受けていた私を、「そんなことで医者にかかるなんて、おまえは弱いな」とも言っていました。
「休むことは悪」「有給休暇を取る、定時帰宅は仲間への裏切り」だと、夫自身が信じ込んでいたのです。自分の命を削る考え方を後生大事にしていました。

このように感じさせたり信じ込ませたりする風潮はとても怖いと感じます。
今もブラックな職場はいっぱいあると思うんです。そんなところで命削って、働くことないと私は言いたいです。大事なのは命や心身の健康ですもの。
仮に仕事を失ったとしても、私は生活保護を受給して生きることも日本国民の権利だと思っています。
一度、心身の健康を損なうと、たとえ一定程度回復しても、復帰して働くことは本当に大変なのです。私自身がうつ病を患い、寛解して職場復帰した経験からも言えることです。
まず、自分の心身の健康を最優先する考え方と勇気を持って行動することが大切です。不調を感じたら、まずは心療内科や産業医に相談するのは有効な方法です。

心療内科や精神科の受診には、抵抗を感じる人が多いかと思います。でも、私は思い切って心療内科を受診して、やっと不調の原因がうつ病だとわかり、ホッとしたことを覚えています。
うつ病であることは喜ばしいことではありませんが、原因が明らかになったことで、休養して治療に専念できました。
それまでは「生徒や同僚に迷惑をかけてはいけない」と無理をしてしまい、うつ病を悪化させてしまいました。早期であれば数ヶ月で寛解するのに、私は悪化させてしまったので、寛解に何年もかかりました。
ためらわずにSOSを出しましょう。
<勇気を持って「命を守る」ために行動しよう>
私自身も学校で26年間、働いていたので、「無理をしないで」と言われても、無理せざるを得ないのが、今の実情ではないかと思います。
健康は損なうと、もとと同じようにはなかなか回復しません。まして、命は一度失えばそれっきりです。
夫をこき使っていた社長は、夫の葬儀で夫の遺骸にすがって大泣きしていました。私は強烈な怒りが湧きました。

「今さら泣いてもらっても夫は生き返らない! 今さら泣くくらいなら、最初から会社の労働条件を良くしろよ!」と。
「命を守る考え方」とことばでは簡単に言えますが、それを実行するのは現実的にはとても難しいということは、私自身が身にしみて知っています。
あなたは今、無理をしていませんか? どこかで「もう限界」と感じていませんか? 病気になってからでは遅いのです。失った命は、取り戻せません。
どうか、命を守る考え方をして下さい。困難なことも勇気が必要なこともわかります。でも、心身の健康、そして、何より命には変えられません。

受診したり相談したりするために「1日だけでも休む」という選択肢を持つことが、命を守る第一歩になることもあります。
命を守るためには、仕事を休むことも命を守る大切な選択です。
<ブログ:無理して命を削っていませんか?––命を守る考え方を持とう!>
<村川久夢プロフィール>
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