自立と依存のバランス~何でも一人ですることが自立ではない~

 

 

 

あなたは、「自立したいのにうまくいかない」「頼りたいけれど、依存しすぎたくない」と感じたことはありませんか? 現代では「自立」や「自己責任」が重視される一方で、孤立や人間関係に悩む人も多くなっています。

 

 

 

心理学者の河合隼雄氏は、著書『心の処方箋』の中で「必要な依存が自立を助ける」と述べています。実は、人は適度に依存するからこそ、真に自立できるのです。

 

 

 

 

自立とは、他人に頼らずにやり遂げることだと考えられがちですが、実はそうではないかもしれません。このブログでは、自立と適度な依存の関係について、実例を交えながらお話しします。

 

 

 

「依存」と聞くと、ネガティブな印象を持ちがちですが、依存は悪いことではなく必要なことなのです。しかし、「適度なバランス」が重要なのです。私は、ある友人に頼りすぎて、彼女に負担をかけてしまったことがありました。

 

それは、私が鬱になり、昼夜逆転生活に陥っていた時のことです。「人が私の悪口を言っている、私を嫌っている、私を攻撃している」という妄想に囚われていました。人に会うことが恐怖で、宅配便を受け取ることさえできず、寝室に引きこもっていたのでした。

 

 

友だちがどんどん離れて行きました。そんな時でも、私を心配して、いつも私の話を聞いて味方になってくれた友だちがいました。鬱自体もつらかったですが、私はとても孤独だったので、彼女に甘えて頼り切っていたのです。

 

 

私を心配し支え続けてくれた友人に、私は完全にすがってしまいました。しかし、ある日彼女はこう言ったのです。

 

「あなたが頼るのは私じゃないよ。お医者さんとかカウンセラーさんとか、専門家に相談するべきなの。意地悪で言っているのと違うよ」

 

 

そう言って友だちは私と距離を置き、去って行きました。その時はとてもショックで寂しく感じました。

 

でも、本当に彼女のいう通りで、私が頼るのは、医師やカウンセラーなのです。いえ、頼ると言うより、医師やカウンセラーのサポートを受けながら、自分で治そうとする姿勢が私には必要なのだと気づいたのです。

 

 

河合隼雄さんは、次のようにも述べています。「(自立と依存は)一見対立しているように見えて、実はお互いに共存し、うらづけとなる」と。他者への適度な依存こそが、自立の土台となるのです。

 

過度に頼っていた友だちが去り、私はやっと目が覚めたのです。本気で「病気を治そう!」と決意できました。何でも一人ですることが、自立ではないはずです。

 

 

もし、あなたが自立と依存のバランスに悩んでいるのなら、「自立は他者への依存があってこそ成り立つ」ことに気づいてください。プロのサポートを受けながら、自らの力で自立に向かう姿勢が大切なのです。

 

 

京都在住セラピスト作家:村川久夢(むらかわくむ)

 

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