【苦しい時は成長する時】英語が苦手な大学生が英語教師になれた!

私が人生最初の試練に出会ったのは、学校という温室にいた「優等生」の私が、初めて厳しい実社会と直面した時でした。今までの自分がことごとく否定され、大変苦しかったです。でも、その試練に向き合ったことで、私は成長できたのです。苦しい時は、成長する時なのです。

 

<英語が苦手な英文科学生>

「苦しい時は成長する時」と初めて実感したのは、大学を卒業して社会に出る時でした。私は英文科の学生だったのですが、実は英語が苦手だったのです。

   

子どもの頃から、夢見る文学少女だった私は、国語は好きでしたが、英語は特に好きでも得意でもなかったのです。でも、高校生の私が夢中になった小説が、イギリスの女流文学者として名高いシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』だったのです。

  

英語の成績は普通だったのですが、英語を担当してもらった素敵な英語の先生に「久夢さん、あなたは英語のセンスがあるわ。国文科に行って、英語と縁が切れてしまうのは惜しい。それにこれからは英語の時代よ」とアドバイスされたのでした。

   

「私に英語のセンスがあったのか?なかったか?」は今も謎ですが、シャーロット・ブロンテを研究したくて私は英文科の学生になりました。でも諸事情で私はアメリカ文学を専攻することになったと言うオチ付きで、英語が苦手な英文科学生が誕生したのでした。

 

因縁の『ジェーン・エア』

  

<自己嫌悪に悩んだ>

大学時代、私はどうしても英文を読まなければならない授業以外は、翻訳ばかり読んで誤魔化していました。それでも好きな文学作品を翻訳で読んで、のんびり穏やかな大学生活を送っていたのです。

 

しかし、そんな私にもついに就職活動の時期がやって来ました。英語力を活かして、就職先を開拓する友だち、英語力はなくとも、在学中に人脈やコネを築いて、それをつてに進路を切り開く友だち、英語力も人脈もコネもない私は途方にくれました。

 

「なんで国文科に進学しなかったのやろう」何度後悔したかわかりません。英語力もバイタリティーもない私は、自己嫌悪に悩みました。先が見えずに本当に苦しみました。

  

 

<ちょっとでもましな点数で不合格になろう>

あれこれ散々悩んだ末に、英語科の教員採用試験を受けることにしたのです。当時、教員採用試験はけっこう難関で、自分が試験に合格するなんて全く考えられませんでした。

 

「同じ不合格なら、ちょっとでもましな点数で不合格になろう。かっこ悪くない程度に…」なんとも情けないスタートでした。

 

でも、先が見えずに苦しんでいた時よりは気持ちが楽になりました。私は高校生用の文法書や問題集を買って勉強を始めました。重いお尻をあげてヨッコラショとスタートしたのです。

 

<英語を勉強するのが楽しい!>

文法、読解、英作文のように分けて、問題集に取り組みました。1冊問題集を仕上げると、その問題集の間違った問題に再度取り組み、それでも間違った問題は、再々度取り組みました。

 

ほぼ毎日、朝から閉館時間になるまで図書館にこもって勉強しました。少しずつ英文法の体系のようなものがわかって来ました。苦手な長文読解もコツが見えてきました。

  

その頃になってやっと、「英文法ってこういうことだったのね」「英語を勉強するのが楽しい!」と思えるようになりました。私は英語力がつき、険しく感じた英語の峠を越えたのを感じました。

 

<苦しい時は成長する時>

大学生4年で受けた教員採用試験は、1次試験は合格しましたが、2次試験の面接は不合格でした。卒業後、1年間就職浪人をして、2度目の受験でやっと教員採用試験に合格しました。これも試練だったのです。でも、私はストレートに合格するより、自分が強くなったように感じました。

    

長々と昔の話をしてしまいました。学校という温室で咲いていた「優等生」の私が、初めて厳しい実社会と直面した時の話です。今までの自分がことごとく否定された気分でした。苦しかったです。

 

でも、私はあの時期があったからこそ、英語力が身につき、人間的にも自分が成長し強くなったと感じています。

 

   

その後、教師になってからも、鬱を患ってからも、夫が急逝してからも、本当に胸が焼けるように苦しい時がありましたが、その試練を越えるたびに私は自分が強くなったのを感じました。

  

そうなんです!苦しい時は成長する時なんです!

 

  

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