グリーフケア~遺品の整理~

遺品って切ないですね。物は残っているのにそれを使っていた人はこの世にもう居ないのですから。夫が亡くなって11年経ちましたが、まだ処分できない遺品がたくさんあります。

 

 

 

3年くらい前に「物を処分しても、それを使っていた人の思い出を捨てるわけじゃない」とやっと思えるようになり、夫の履き古したツッカケ、靴下、襟が変色したシャツを処分しました。

 

「夫が生きていても使わないだろうな」と思うものはなんとか思い切って処分できましたが、お気に入りのものは全然ダメです。

 

「◯◯へ一緒に行った時に着ていた服やな…」「夫が気に入っていつも着てたな」「昔からずっと使ってたよな」と思う物は今でも見るのが辛かったりします

 

私が一番捨てられないのが、夫が死んだ日の朝吸ったタバコの吸い殻なんです。夫が生きていたらただのゴミです。「これを吸った時、夫は生きていたんやな・・・」と思うと今も切ないです。

 

 

 

11年経った今、灰皿にはホコリがたまり、タバコは変色し、フィルターの部分だけになっています。見たくないはずなのに、タバコの吸い殻を私はまだ持っているのです。

 

吸い殻を見る度に、このタバコを吸った時の夫の姿が蘇って、「生きていて欲しかったな」と思います。

吸い殻を普通のゴミとして処分できる生活を続けていたかった。遺品って切ないですね。吸い殻が宝物になってしまうのですから。

 

もっと時が経って、吸い殻が自然にどこかに行って、私も自然に吸い殻のことを忘れた時、私のグリーフケアが完了するのかも知れません。

 

  

  

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