両毛新聞掲載エッセイ：「人生はそんなに捨てたもんじゃない」（後編）

栃木県足利市で足利の身近な情報をお届けする「両毛新聞」に4日間連載で、私のエッセイ「人生そんなに捨てたもんじゃない」を掲載して頂きました。両毛新聞掲載エッセイ「人生はそんなに捨てたもんじゃない」を前後編に分けて、本ブログに投稿します。今日は後編です。

３日目：作家としてセラピストとして

幼い頃から私は、親や周りの大人の期待に答えるよい子に育てられました。一切と言っていいほど自己主張・自己表現することは許されませんでした。

でも、唯一できた自己表現は、自分の考えや気持ち、自分の空想から生まれた物語を書いて表現することだったのです。作家になることが私の密かな夢でした。

何度かセッションを重ねる内に、「才能がないから」という言い訳をして、遠い昔に作家になる夢を諦めてしまったことに気づきました。

「中学の英語の先生」という安定した生活に逃げていたことにも気づいたのです。口にすることもためらっていた作家になる夢でしたが、うつや夫の死で自分の今までの安定一辺倒の生き方を根底から覆され、やっとやっと私はその夢に向き合いました。ついに夢を取り戻すことができたのです。

うつや夫の死は、本当に思い出すのもつらい経験でした。でも、今振り返ると、その時期があったからこそ、私の上辺を覆っていた世間体や人の評価や様々な言い訳を取り去って、私は自分と向き合えたのです。そんな私の心にインナーチャイルドカードが、寄り添ってくれたのです。

2016年3月に、インナーチャイルドカードセラピーのセラピスト養成講座を修了し、セラピストになりました。長い長い間、見つけられずにいた自分の夢をみつけることができたのは、インナーチャイルドカードセラピーに出会ったからです。作家として活動すると同時に、セラピストとしても活動したいと思いました。

2016年7月には初エッセイ集『大丈夫、きっと乗り越えられる～鬱・夫の死を克服した私からのエール～』を出版することができました。

私の初エッセイ集はタイトル通り、鬱や夫の死というつらい出来事を克服した経験を書きました。私が鬱や夫の死に苦しんだ頃、出会いたかった本にしたいと思いました。同じ苦しみに悩む人に役に立って欲しいと願ったのです。

そしてまた、インナーチャイルドカードセラピストとしての資質を伸ばしたいと思い、創始者の公認ティーチャーになることを決意したのでした。

私は創始者の公認ティーチャーになるための集中セミナーを受けました。埼玉県の大宮で10時から19時までの集中講義を4日間受けました。その時に書いたノートは60ページを超えました。

その後、1年間、創始者からの課題に取り組みました。課題は座学だけではなく、1ヶ月間に10人のクライアントをセッションする等の実践課題が必ず含まれていました。

そんな1年間の研修期間を経て、2018年9月創始者イーシャ・ラーナーの前で、１年間の総仕上げであるオリジナルレイアウトをプレゼンテーションしたのです。私は無事に公認ティーチャーに認定されたのでした。

私は公認ティーチャーに認定された2ヶ月後、「村川久夢インナーチャイルドカードセラピー講座」を開設しました。2019年には、東京で開催されたイベントにインナーチャイルドカードセラピーで参加し、東京での出張セッションも実施することが出来たのです。

2020年2月には「、夢を追いかけるのに年齢なんて関係ないんだ！自分の心にかかった諦めや思い込みという制限を外し、いくつになっても夢を追いかけよう！」とういテーマの二作目の著作『50歳から夢を追いかけてもいい５つの理由』を出版することが出来ました。

私は作家として生きることを決めて以来、4年4ヶ月毎日ブログを書いています。書くことで自己表現して、共感を得て、役に立てることに喜びを感じます。ブログや著作の執筆、インナーチャイルドカードセラピーで自分の心を豊かにし、人の役に立てる毎日は、充実しいて幸せです。

振り返ると、鬱を患ったり、夫に先立たれたり、苦労して得た教師の職を失ったり、「私の人生は最低最悪だ！」と思った時期もありました。でも、これらの逆境に陥って初めて、私は心を覆っていた世間体や外聞などを取り去ることが出来ました。自分が本当に望んでいることを見つけることができたのです。

だから思うのです。いろいろあるけれど、人生はそんなに捨てたものじゃないと。

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＊村川久夢ホームページトップには、新著『50歳から夢を追いかけてもいい５つの理由』に頂いた感想を多数掲載しています。