自立は依存によって裏付けられている~河合隼雄『心の処方箋』より~

河合隼雄さんの『心の処方箋』を読んでいたら、以下のような記述がありました。

 

「自立と依存を対立したものとは把えずに、むしろ、必要な依存が自立を助ける」

 

 

私の家族(特に母)は、「女の子はいずれ他家にお嫁に行く。その時に恥をかかないように厳しく躾けないといけない」と考えていたようです。母は、女の子が「甘える」ことを罪悪のように考えていました。男の子は、「男だから」と甘やかしていましたが。

 

 

私は、甘えたり頼ったりする経験をせずに育ちました。甘えようとすると、きつく叱られました。私は、一見、何でも自分でできる「自立」した子のように見えましたが、私は、心の中に大きな不安を抱えていました。後々まで苦しむことになりました。

 

 

『心の処方箋』の「依存と自立」の話を読んで、深く納得できました。

   

私はもっと甘えたり、頼ったりする経験をするべきだったのだと。愛情をいっぱい感じて、十分に依存して、自然に自立するべきだったのだと。

 

河合隼雄さんは、同書のなかでこのようにも述べておられます。

 

「一見対立しているように見えて、実はお互いに共存し、うらづけとなるようなものが、あんがい、多いのではないか、と思われる」

 

「依存」を排除して、「自立」した人間でありたいと無理をしていた私は、孤独に悩んでいました。孤独に悩む自分を「弱い」と責めていました。

 

 

でも、そうじゃないんですね。依存の裏付けがあるから、自立出来るのですね。何でも一人ですることが、自立ではないはずです。河合隼雄さんの『心の処方箋』を読んで、「自立は依存によって裏付けられている」と言う深い気づきを得たのでした。

 

 

<参考文献>

*河合隼雄著『こころの処方箋』

 

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