河合隼雄さんの『心の処方箋』を読んでいたら、以下のような記述がありました。
「自立と依存を対立したものとは把えずに、むしろ、必要な依存が自立を助ける」
私の家族(特に母)は、「女の子はいずれ他家にお嫁に行く。その時に恥をかかないように厳しく躾けないといけない」と考えていたようです。母は、女の子が「甘える」ことを罪悪のように考えていました。男の子は、「男だから」と甘やかしていましたが。
私は、甘えたり頼ったりする経験をせずに育ちました。甘えようとすると、きつく叱られました。私は、一見、何でも自分でできる「自立」した子のように見えましたが、私は、心の中に大きな不安を抱えていました。後々まで苦しむことになりました。
『心の処方箋』の「依存と自立」の話を読んで、深く納得できました。
私はもっと甘えたり、頼ったりする経験をするべきだったのだと。愛情をいっぱい感じて、十分に依存して、自然に自立するべきだったのだと。
河合隼雄さんは、同書のなかでこのようにも述べておられます。
「一見対立しているように見えて、実はお互いに共存し、うらづけとなるようなものが、あんがい、多いのではないか、と思われる」
「依存」を排除して、「自立」した人間でありたいと無理をしていた私は、孤独に悩んでいました。孤独に悩む自分を「弱い」と責めていました。
でも、そうじゃないんですね。依存の裏付けがあるから、自立出来るのですね。何でも一人ですることが、自立ではないはずです。河合隼雄さんの『心の処方箋』を読んで、「自立は依存によって裏付けられている」と言う深い気づきを得たのでした。
<参考文献>
<関連記事>
*恋愛依存から立ち直る方法~それでも好きな人は本当に好きな人~
*村川久夢著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』1章無料公開中
*----------*
【村川久夢ホームページ】
✿村川久夢著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』✿
新著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』は、村川久夢が「年だから」「今さら遅いから」など様々な心の制限を外し、他の誰かのためではなく、自分の心が望むことにしたがって生きるようになった軌跡を描きました。私が自分軸で生きられるようになった成長の課程を描いています。
*電子書籍(Amazon Kindle「読み放題」に登録されている方は0円でご購読いただけます。一般価格は550円です)下記ボタンよりお申込み下さい。
*紙の本は、880円(送料180円)です。下記ボタンよりお申込み下さい。
*----------*
*村川久夢ホームページトップには、新著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』に頂いた感想を多数掲載しています。