「この建物なんだろう?!」初めてその建物を見た時、エキゾチックな美しさに心惹かれました。赤レンガ造りなのに、ドーム型の屋根がイスラム風なんです!

その建物は西本願寺伝道院でした。調べると伝道院には歴史ロマンが秘められていました。今日の記事では、西本願寺伝道院についてお話します。
▶大谷光瑞と伊東忠太が出会って作られた
私が西本願寺伝道院を初めて見たのは、中学生くらいでした。用事があって西本願寺付近を歩いていると、赤レンガ造りでイスラム風のドーム型屋根が見えてきました!

「うわ~何やろう~!」と惹きつけられて近くに行きましたが、何の説明書きもなく、入場の案内もなく、仕方なく立ち去りました。
家に帰って地図で調べると、「アソカ診療所」と書かれているだけでした。ところが、不思議なこ゚縁で、現在は伝道院の近所に住んでいます。
調べてみると、西本願寺伝道院は、真宗信徒生命保険会社の社屋として建築されたのです。設計者は伊東忠太、大谷探検隊を自ら率いたことで有名な大谷光瑞(22代宗主鏡如上人)の依頼で建設されました。
▶歴史ロマンが詰め込まれた伝道院
中学時代、社会の授業で「法隆寺の柱がギリシャ建築のエンタシスに由来する」という説を聞きました。この説は、建築家・伊東忠太が「法隆寺建築論」として発表したものだったのです。
「遠くギリシャから法隆寺に!」とワクワクしたことを覚えています。
この「法隆寺建築論」を発表した建築家こそ伊東忠太だったのです!
1902(明治35)年、伊東忠太はそれを実証するために、アジア横断旅行探訪に向かい、 その途上で、当時自ら探検隊を率いていた大谷光瑞と出会ったと伝えられています。
それが機縁となって、本願寺ゆかりの建物の設計を任されたのです。
▶伊東忠太独自の折衷主義スタイル
伝道院の建築は、煉瓦造りの西洋建築ですが、東洋的なデザインが多く見られます。

例えば、屋根の様式や、動物の彫刻などがそうです。これは、伊東が西洋と東洋の建築を融合させようとした思想を反映していると言えます。
彼はアジアやヨーロッパを旅して、多くの歴史的建築を調査しました。特定の様式にこだわるのではなく、それぞれの様式の良いところを取り入れて、新しい様式を創造しようと考えたのです。
現在、伝道院は国の重要文化財に指定されており、その独特の建築美は多くの人々を魅了しています。
中学生だった私が強く惹かれた建物にはこんな背景があったのですね。
▶伝道院の石造柵柱は妖怪!
伝道院の周りには妖怪の石造柵柱(せきぞうさくちゅう)があります。伊東忠太は妖怪研究家としても知られているのです。

昔からこのあたりに住んでいる人が、「伝道院は昔、『アソカ診療所』と呼ばれていて、男子は石像を跳び箱代わりにして遊んだ」と言っていました。文化財を跳び箱代わりにしていたんですね。
実は、私も石像が貴重なものだと知らず、石像の上にカバンを置いたり、もたれかかったり座ったりしていました。
しばらくすると、石像にチェーンがされていて、「石像は文化財なので、触ったり、座ったりしないで下さい」と書かれていて、驚いたことがありました。

▶一度は見学したい伝道院内部
残念ながら特別公開を除いて、伝道院の内部を見学することはできません。西本願寺のホームページには以下のように書かれています。
【また内部も、和風意匠の天井に、アール・ヌーヴォーや、セセッションと呼ばれる水平線、垂直線を強調した幾何学模様を多用するデザイン様式の照明器具が吊るされています。
伊東忠太の『建築進化論』を明確に表現した作品であり、日本の近代建築の発展を知るうえでも 貴重な建物であります】
また、下記リンクに内部の写真が掲載されています。
「本願寺伝道院修復について(1)のページで内部の写真を見る」
「旧真宗信徒生命保険株式会社本館(本願寺伝道院)」(「文化遺産オンラインのページで内部の写真を見る」)
▶伊東忠太の情熱とパワー
西本願寺伝道院は、建築家・伊東忠太の情熱と、時を越えた文化の交流が凝縮された建物です。
伝道院を重要文化財として見学するだけでなく、その背景にある歴史、伊東忠太の情熱、大谷光瑞の探検隊との意外なつながり、これらを知ると、建物の見方が変わり、感慨も深まります。
中学生の私を惹きつけたのは、エキゾチックで美しい建築物だけでなく、見えないエネルギーがあったのかもしれません。
伝道院から西本願寺はすぐです。お参りに来られた時にはぜひ立ち寄って下さいね。また、伝道院を見学した後、西本願寺でお参りしたり、見学したりすることもできます。

伝道院は西本願寺の門前町に静かに調和しています。あなたも伝道院を見学して、歴史ロマンを感じて下さいね。きっと、あなたも中学生の私のように、思わず立ち止まってしまうはずです。
(歴史ロマンを秘めた西本願寺伝道院!~赤レンガとイスラム風ドーム屋根:村川久夢)

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