文学は人を強くするヒントをくれる~『怒りの葡萄』のたくましさと京都人の再生力

今の若者は、外国文学を読むのでしょうか? 人気がある外国文学はなんでしょうか? 

思い返すと、私自身も10代の頃、夢中で外国文学を読みました。

パール・バックの『大地』を夢中で読み、国語の先生に勧められたフロベールの『ボヴァリー夫人』の生々しいリアルさにショックを受けました。

しかし、なんと言っても高校時代の私が心酔したのはシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』。

大学ではシャーロット・ブロンテを研究し、翻訳がなかった他の作品も読みたいと考えていました。

国文科ではなく英文科を選んだ大きな理由だったのですが、結局、私は諸々の事情でアメリカ文学を専攻することになりました。

しかし、母校大谷大学では、英文科と独文科が廃止されました。外国文学を専攻する人が減少しているのでしょうか? 

今日は、文学を学ぶ意味を考えたいと思います。

 

バイキング版『怒りの葡萄』

大学では『ジェーン・エア』を始めとするビクトリア朝のイギリス文学を学ぶつもりだったのですが、いろいろ考えた末、アメリカ文学を専攻しました。

ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどロストジェネレーションの作家も多く読みましたが、専攻は1930年代の作品で、卒論は『怒りの葡萄』でした。

 

卒論を書いた時に読んだ『怒りの葡萄』

 

ご存知のように、1930年代のアメリカ文学は「世界恐慌」という社会背景のもと、労働者階級の苦境や商業主義を批判的に描く作品が多く生まれました。

今まで馴染がなかった1930年代のアメリカ文学の作品を初めて読んだ時、「砂埃とガソリンの匂いしかしない」と痛感したことを覚えています。

 

しかし、世界恐慌そして干ばつと砂嵐を背景に土地を追われた貧しい農民一家のカリフォルニアへの旅を描いた『怒りの葡萄』に深い感銘を受けました。

 

「こんな分厚い洋書をよく読んだな~」と感慨深いです✨️

 

『怒りの葡萄』の主人公はオクラホマ州の農家の息子であるトム・ジョード。彼の家族の農場は干ばつと砂嵐で耕作不能となるのです。

オクラホマを引き払い、仕事があると耳にしたカリフォルニア州に一族あげて引っ越そうとしていました。

すべての家財を叩き売って買った中古車でジョード一家がルート66を辿る旅が描かれています。

私はジョード家の大黒柱である母の優しさと逞しさ、そして強さにもっとも惹かれました。


困窮のなかでも、

「『できるか?』ではなくて、『やる!』だ」

という彼女のことばは40年経った今も覚えています。

“It ain’t kin we? It’s will we?”

(バイキング版『怒りの葡萄』10章139ページ)

 

 

「『できるか』『するか』おっかあの生活信条」と大学時代に書き込んでいます✨️

 

また、農場主が飢えた人びとの前で、せっかく収穫した果物を「儲けがないから」と焼いて廃棄する場面に、私は強い怒りを感じたのでした。

 

好んでアメリカ文学を学んだわけではありませんでしたが、社会と文学の関わりの深さ、リアリズムの力強さを学んだことから、私は自分の文章や作品に大きな影響を受けました。

社会の荒波に立ち向かう人々の姿を描いた1930年代のアメリカ文学。

そこで描かれた「生き抜く力」は、時を経て、私自身の活動と、そして生まれ育った京都の歴史と重なって見えたのです

現在、私は京都在住のセラピスト作家として、人々の心の傷を癒やし、可能性を信じるための活動をしています。

また、京都生まれ京都育ちという生い立ちを活かし、戦乱で何度も焼け野原になった京都を再生させた「京都人の再生力(レジリエンス)」をテーマに執筆しています。

 

京都人の再生力(レジリエンス)がテーマ✨️

 

1930年代のアメリカ文学を通して、社会の荒波に立ち向かう人々を知り、それが「京都人の生き抜く力」と重なって見えたのです。

焼け野原から立ち上がった京都の歴史と、干ばつや貧困を生き抜いたアメリカの人々。その姿が、ひとつに結びつきました。

 

干ばつや貧困を生き抜いたアメリカの人びと

 

自分の経験をリアルに描くことで、生き抜く力の確かさを伝えられると実感しています。

1930年代のアメリカ文学と京都人のレジリエンス。一見無関係のようでいて、私のなかでは確かに結びついているのです。

 

外国文学が照らす「今」

 

遠い時代や国について外国文学を通して学ぶことは、私たちの「今」を照らしてくれるのではないでしょうか?

 (文学は人を強くするヒントをくれる~『怒りの葡萄』のたくましさと京都人の再生力:村川久夢)


 

 

 


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