▶アメリカ文学を専攻したわけ
今の若者は、外国文学を読むのでしょうか? 人気がある外国文学はなんでしょうか?
思い返すと、私自身も10代の頃、夢中で外国文学を読みました。
パール・バックの『大地』を夢中で読み、国語の先生に勧められたフロベールの『ボヴァリー夫人』の生々しいリアルさにショックを受けました。
しかし、なんと言っても高校時代の私が心酔したのはシャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』。
大学ではシャーロット・ブロンテを研究し、翻訳がなかった他の作品も読みたいと考えていました。
国文科ではなく英文科を選んだ大きな理由だったのですが、結局、私は諸々の事情でアメリカ文学を専攻することになりました。
しかし、母校大谷大学では、英文科と独文科が廃止されました。外国文学を専攻する人が減少しているのでしょうか?
今日は、文学を学ぶ意味を考えたいと思います。

▶砂埃とガソリンの匂いしかしない~1930年代のアメリカ文学
大学では『ジェーン・エア』を始めとするビクトリア朝のイギリス文学を学ぶつもりだったのですが、いろいろ考えた末、アメリカ文学を専攻しました。
ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどロストジェネレーションの作家も多く読みましたが、専攻は1930年代の作品で、卒論は『怒りの葡萄』でした。

ご存知のように、1930年代のアメリカ文学は「世界恐慌」という社会背景のもと、労働者階級の苦境や商業主義を批判的に描く作品が多く生まれました。
今まで馴染がなかった1930年代のアメリカ文学の作品を初めて読んだ時、「砂埃とガソリンの匂いしかしない」と痛感したことを覚えています。
▶『怒りの葡萄』との出会い
しかし、世界恐慌そして干ばつと砂嵐を背景に土地を追われた貧しい農民一家のカリフォルニアへの旅を描いた『怒りの葡萄』に深い感銘を受けました。

『怒りの葡萄』の主人公はオクラホマ州の農家の息子であるトム・ジョード。彼の家族の農場は干ばつと砂嵐で耕作不能となるのです。
オクラホマを引き払い、仕事があると耳にしたカリフォルニア州に一族あげて引っ越そうとしていました。
すべての家財を叩き売って買った中古車でジョード一家がルート66を辿る旅が描かれています。
私はジョード家の大黒柱である母の優しさと逞しさ、そして強さにもっとも惹かれました。
困窮のなかでも、
「『できるか?』ではなくて、『やる!』だ」
という彼女のことばは40年経った今も覚えています。
“It ain’t kin we? It’s will we?”
(バイキング版『怒りの葡萄』10章139ページ)

また、農場主が飢えた人びとの前で、せっかく収穫した果物を「儲けがないから」と焼いて廃棄する場面に、私は強い怒りを感じたのでした。
▶1930年代のアメリカ文学と京都人のレジリエンス
好んでアメリカ文学を学んだわけではありませんでしたが、社会と文学の関わりの深さ、リアリズムの力強さを学んだことから、私は自分の文章や作品に大きな影響を受けました。
社会の荒波に立ち向かう人々の姿を描いた1930年代のアメリカ文学。
そこで描かれた「生き抜く力」は、時を経て、私自身の活動と、そして生まれ育った京都の歴史と重なって見えたのです
現在、私は京都在住のセラピスト作家として、人々の心の傷を癒やし、可能性を信じるための活動をしています。
また、京都生まれ京都育ちという生い立ちを活かし、戦乱で何度も焼け野原になった京都を再生させた「京都人の再生力(レジリエンス)」をテーマに執筆しています。

1930年代のアメリカ文学を通して、社会の荒波に立ち向かう人々を知り、それが「京都人の生き抜く力」と重なって見えたのです。
焼け野原から立ち上がった京都の歴史と、干ばつや貧困を生き抜いたアメリカの人々。その姿が、ひとつに結びつきました。

自分の経験をリアルに描くことで、生き抜く力の確かさを伝えられると実感しています。
1930年代のアメリカ文学と京都人のレジリエンス。一見無関係のようでいて、私のなかでは確かに結びついているのです。

遠い時代や国について外国文学を通して学ぶことは、私たちの「今」を照らしてくれるのではないでしょうか?
(文学は人を強くするヒントをくれる~『怒りの葡萄』のたくましさと京都人の再生力:村川久夢)

<『ああ、京都人~今を生き抜く知恵おしえます~』>

*村川久夢は京都生まれの京都育ち。一人の京都人の目を通して、京都や京都人について、拙書『ああ、京都人~今を生き抜く知恵おしえます~』に書きました。
戦争や政争が絶えなかった京都で、生き抜いて来た京都人の知恵を、また、観光化されていない日常の京都や地元の人に愛されている京都の穴場、食べ物やお店についても新著に書きました。
*電子書籍(Amazon Kindle「読み放題」に登録されている方は0円でご購読いただけます)一般価格は700円です。ペーパーバック(1,320円)もございます。下記よりお申込み下さい。
本書で、京都好きな方はもっと深く京都を好きになり、今まで京都と縁がなかった方は京都を身近に感じて頂けると思います。ぜひ「あなたの知らないもうひとつの京都」を見つけてください。

「ああ、京都人シリーズ」は、一京都人として、京都の魅力を描いたエッセイ集です。あなたの知らない素顔の京都についてお伝えします。下記ボタンからどうぞ。
◆書くことで「本当にやりたいこと」が見つかる無料メール講座

今まで家族のために生きてきたけれど、そろそろ「✨️自分のために生きてみたい✨️」と思っているあなた。
とは言うものの、「どうせ私なんか無理よ。今からでは遅すぎる」「本当にやりたいこと」が何かわからない……。そんなふうに感じていませんか?
この無料メール講座は、「どうせ私には夢なんて見つからない…」
「自分のために生きると言われても、本当にやりたいことがわからない……」
と思っているあなたが、メールのワークにそって、自分の気持ちを書きます。
書くことで、自分自身と静かに向き合いながら、今まで気づかなかった「やりたいこと」や「本当の私」を見つけていきます。
「書くことで本当にやりたいことが見つかりました!」―そんな人が増えています。
講座は、無料でメールアドレスだけで登録できます。いつでも解除OKです。高額な商品やサービスの購入勧誘もありません。安心して下さいね。
メール講座の詳細やご登録は、下記ボタンをクリックして案内ページにお進み下さい。

🎁無料メール講座の登録登録は「京ことばセラピーメッセージ」
*「10日間で『本当にやりたいこと』が見つかる無料メール講座」で夢を見つけよう。
*やわらかな「京ことばセラピーメッセージ」であなたに問いかけます。
▼詳しくは下記ボタンから
<村川久夢ホームページトップ>
*村川久夢ホームページトップでは、「最新ブログ7日間」や「ああ、京都人シリーズ」などを紹介しています。ぜひご訪問下さい。

