私が自慢できることは少ないが、魚を上手に食べられることは、自慢出来ると思う。なぜ、上手に食べられるようになったかを思い出してみた。
先日、定食屋さんで「秋刀魚定食」を食べた。焼きたての「秋刀魚定食」が運ばれて来たので、秋刀魚の中骨に沿って箸を入れて、観音開きに身を開き、身や肝を頂いた。脂が乗っていてとても美味しかった。私が食べた後の秋刀魚は、「猫さん、ごめんなさい状態」だった。
私が、上手に魚を食べられるのは、魚が好きなので、魚を食べる機会が多かったからだと思う。それに、幼い頃、魚好きの祖母と同居していたことも、大きな理由だ。
祖母の母(私の曾祖母)は、魚の行商をしていたらしい。そんなこともあって、祖母は魚好きで、魚料理も上手だった。仕事が忙しかった母に代わって、祖母は、よく美味しい魚の煮付け等を料理してくれた。
曾祖母の魚の行商の話しを聞きながら、祖母と魚を食べることも多かった。祖母は、本当に綺麗に魚を食べていた。なんとなく祖母の真似をしているうちに、子どもだった私もだんだん上手く魚を食べられるようになったのだ。
カレイの塩焼きを食べた時は、最後に残った骨は、熱いお湯を注いですすったりした。秋刀魚や鰯は、肝が美味しいこと、カレイの煮付けは、エンガワが美味しいことも、祖母が教えてくれた。お祭りの時に祖母が炊いてくれる鯛は、目の周りや唇や目玉が美味しくて、幼い私は目玉を食べるのを楽しみにしていたのだった。
魚を上手に食べることとは関係がないが、鯖缶の鯖の中骨も大好きだし、圧力鍋で鰯を炊いて、頭から尻尾まで丸ごと食べるのも、大好きだ。
私が、魚を上手に食べられるのは、魚が好きなので、食べる機会が多いから。そして、上手に食べる人が、そばにいたからだろう。魚を上手に食べられる理由を考えていたら、幼い日、祖母と一緒に魚を食べた日のことを懐かしく思い出したのだった。
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