今はコロナ禍なので事情が違いますが、夫が存命だった頃、お盆に夫の実家に帰るのは、嫁の立場の私には、少し気が重いことでした。
<もうええわ・・・>
私は夫と結婚して良かったとは思っていますが、でも、「もう一度誰かと結婚するか? 」と尋ねられるたら、「もうええわ……」と思ってしまいます。バックグラウンドの違う誰かと一緒に暮らすのは、本当に「もうええわ……」なんです。
お盆の頃になると、夫の実家に帰省していた頃のことが思い出されます。
夫はとても大らかで優しい人でした。そんな夫を育てた家族もとても大らかで優しい人ばかりです。夫の実家にお盆休みに帰る時もみんなで私たちを歓待してくれました。
私はと言うと、京都から持参した本を読んで、ゴロゴロしていました。でも、私が本ばかり読んでいたのは、いくらいい人ばかりとは言え、よく知らない夫の親族と何を話したらよいのかわからず、時間をつぶすためでした。
本当はずいぶん気を使っていました。
<俺の実家で気を使うおまえがおかしい>
夫はお盆になると、「墓参り! 墓参り! 」とうるさかったのですが、暗くてジメジメした墓場にある実家のお墓に行くのに、私は気が進みませんでした。
でも、いざ墓参りが済むと、夫は私を実家に一人おいて、自分は同級生と遊びに出かけて、深夜まで帰って来なかったり、大好きなパチンコに出かけ、やはり深夜まで帰って来ませんでした。
私は夫の実家に一人居て、私なりに気を使っていることを夫に文句を言いました。すると、夫はしらっとした表情でいいました。
「俺の実家で気を使うなんておまえがおかしい! 」
頭に来た私が、「あんたも私の実家では気を使うって言うてるやんか! 」と言うと。
夫はまたしらっとした表情でいいました。
「それは当たり前や! 」
なんと言うのか……。
今振り返ると、夫婦も元はと言えば違う文化のバックグラウンドを持った知らない同士の赤の他人なんだなとつくづく思います。
<育った文化の違いから来る紛争>
「お盆の帰省」は、その文化の違いつまりカルチャーショックが一番顕著になる時だと思います。
その後、私は鬱を患い、お盆休みには夫が一人帰省していました。その夫も13年前に黄泉の国に旅立ちました。
夫の親族は一人になった私を気遣って、温泉旅行や食事会によく誘ってくれました。でも私は鬱を口実に辞退し続けました。
世の中がお盆休みの時も私は一人でいつも通りの生活です。ちょっと寂しい気もしますが、育った文化の違いから来る紛争と縁がなくなってホッとしているのも事実なのです。
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