【人生の大逆転】60代で成功した先人カーネル・サンダース

   

1月に60歳の誕生日を迎え、私もめでたく60代の仲間入りをしました。本ブログでは60代で成功した先人をご紹介します。拙書『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』でも取り上げたケンタッキーフライドチキンの創業者カーネル・サンダースです。

<恵まれた人だと思っていた>

カーネル・サンダースの自伝を読むまでは、「彼は最初から成功に恵まれた偉人で、凡人とは違うのだろう」と思っていました。しかし、伝記を読んで、その考えは覆されたのです。

      

彼は、65歳で「ケンタッキーフライドチキン」を創業するまで、数え切れないほど転職や失業を繰り返し、破産も経験しています。また幼くして父と死別し、10代前半で家族と離れて農場で働いています。7年生(中学1年)で学校も中退しています。

     

決して順調に成功して来たわけではないのです。むしろ逆境の半生を送っていた人でした。

   

でも、彼に普通の人と違うことがあるならば、諦めない気持ちの強さと、自分への信頼、そして自分のフライドチキンへの絶大な自信だったのです。

 

             

<幼くして父と死別>

カーネル・サンダースは、1890年アメリカのインディアナ州ヘンリービルに生まれました。カーネルが5歳になった時、お父さんが亡くなってしまいます。弟は3歳、妹はお父さんの死の3ヶ月後に生まれたのです。

 

お母さんは一家を支えるため、泊まり込みで働くようになり、週末だけ家に帰るという生活が始まりました。幼いカーネルは、お母さんの代わりに食事を作り、幼い弟や妹の世話をするようになったのでした。

 

6歳の子どもが、3歳の弟と赤ちゃんの妹の世話をするのはどんなに大変だったでしょう。

 

しかし自伝には自分の境遇の不幸を嘆く言葉は出てきません。カーネルは、お母さんに代わって料理することで、自分の料理好きを自覚したのでした。

     

 

<母の言葉から得た教訓>

カーネルは10歳の時、家計を助けるために農場で働き始めますが、1ヶ月で解雇されてしまいます。この時のお母さんは「仕事を手に入れて、その仕事をずっと続けるための唯一の方法は、自分のベストを尽くすこと」とカーネルを諭すのです。カーネルは、お母さんの言葉を自分の教訓にしたのでした。

 

<転職と失職の始まり>

ところがその後、カーネルは数え切れないほど転職と失職を繰り返しているのです。少し長くなりますが、カーネルがどれほど転職や失職を繰り返したのかを感じて頂くために書き出しますね。

 

10才で農場労働、馬車のペンキ塗り、再び農場労働、路面電車の車掌、キューバで補給係、「サザン鉄道」の鍛冶屋助手、アラバマ州ジャスパーで機関車の「灰さらい」、同社で機関助手、日雇い保線手、「ノーフォーク&ウエスタン鉄道」、「イリノイ・セントラル鉄道、ロックアイランド鉄道」、「アルフレッド法律事務所」弁護士助手、「ペンシルベニア鉄道」保線作業員、「ブルデンシャル生命保険会社」保険営業マン、「フォール都市交通会社」蒸気船を運航する会社を経営、汽船会社経営、アセチレンライトの製造、「ミシュランタイヤ」のセールスマン、ガソリンスタンドの経営、ガソリンスタンドの経営再開及びサンダースカフェ営業(『世界でもっとも有名なシェフ~カーネル・サンダースの自伝~』より)。

 

カーネルは「ケンタッキーフライドチキン」のフランチャイズ事業を始めるまで、こんなに転職、失職を繰り返しているんです。

 

 

<たび重なる不運>

しかもこの間、第二次大戦、大干ばつも経験しています。また、彼個人としては、交通事故で大怪我をしています。その上悲しいことに、息子を病気で失っているのです。転職や失職を繰り返し、破産して家族がオートミールとパンだけで何日も過ごした時期もあったのです。

 

でも、そんな大変な時期も「もう駄目だと思った」「人生終わったと思った」と言う記述は自伝にはないのです。カーネルはどんなに逆境にあっても「できることは全てやる。そして最善を尽くしてやる」というお母さんの言葉から得た教訓を実行しています。

 

       

<できることは全てやる>

転職と失職を繰り返していたカーネルですが、ガソリンスタンドを併設したサンダースカフェが繁盛し、経営も安定します。サンダースカフェは料理の美味しさが評判になり成功します。幼い日に母に代わって料理し、ずっと料理好きで料理を続けていたカーネルの経験が役立ち、支店を次々と出せるまでになったのです。

 

でも、カーネルは店がどんなに繁盛しても、第一線に立ち料理し、お客様にサービスしたようです。ここでも「できることは全てやる。そして最善を尽くしてやる」を実践したのでした。カフェの成功からカーネルのビジネスは順調に伸びていたのです。

 

 

<苦難再び>

順調に見えたカーネルのビジネスでしたが、思いがけない苦難に見舞われます。カーネルのカフェは高速道路沿いにあるという立地条件の良さが、成功の大きな要因でした。ところが、その道路が移転し、サンダースカフェの客は激減し、収入も大きく落ち込んでしまったのです。

     

カーネルは解決策を見いだせず、ついに25年続けたサンダースカフェを手放したのです。彼はサンダースカフェと全財産を失ったのでした。この時、カーネルは65才でした。

 

 

<ケンタッキーフライドチキン誕生>

さすがの彼も引退を考えたようですが、年金の額が月105ドルだと知り、新しいビジネスを考えざるを得なくなったのです。しかし、彼には新しいレストランを作る資金がありませんでした。この時の心境をカーネルは自伝に以下のように書いています。

 

「私の辞書に『諦める』という文字はありませんでした。『次に何をしようか……』私にとって頭を悩ます問題はそれだけでした」(『世界でもっとも有名なシェフ~カーネル・サンダースの自伝~』より)

      

その時、カーネルは「自分にはフライドチキンがある!」と気づくのです。彼は自分のレストランを持たずに、フライドチキンを売る方法を考えました。そして考えついたのが、自分のフライドチキンの作り方を他のレストランに売るフランチャイズ事業でした。

 

 

<諦めないで今できることをする>

カーネルが65歳で自分の自動車に材料や調理器具を乗せて営業した時期のことを、彼は「大変だった」とは書いています。でも、どんなに大変な状況でもカーネルは、フライドチキンの美味しさをわかってもらうことに夢中なのでした。

  

彼が自分の車に材料となるチキン、調味料、圧力鍋を積んで営業に出かけたのです。レストランに出かけても相手にしてもらえず、裏口から追い出されることもしばしばだったのです。

 

そんな時でも、カーネルは諦めてしまわず、全力を尽くし、フライドチキンの美味しさをわかってもらう工夫を続けたのでした。

            

<諦めなければ全く新しい人生を築ける>

その後、カーネルのフライドチキンのフランチャイズ事業、つまり「ケンタッキーフライドチキン」は、誰もが知る大企業に成長します。カーネルは、74歳で事業からは引退しますが、会社の経営から退いた後も、会社の顔として世界中を回りました。そして、1980年に90歳で亡くなっています。

 

彼はなぜ、65歳という年齢でケンタッキーフライドチキンを創業できたのでしょうか。彼の自伝の次のように書いています。

 

「諦めて失速しない限り、じつはまったく新しい人生をここから築くことが可能なのです。」

 

<先人を見習う>

私は拙書『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』の中で、高齢になって成功し、夢を叶えた人物3人、カーネル・サンダース、アメリカの国民的画家グランマ・モーゼス、そして70歳で大学に入学した私の父について書きました。

 

村川久夢著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』

 

3人に共通していることがありました。1つは「諦めないこと」、そしてもう1つは「今出来ることをすること」です。

 

私も高齢になって夢を叶えた先人を見習って、簡単に諦めてしまわず、今できることに全力を尽くし、夢を叶えたいと思います。

 

村川久夢

 

 

<参考記事>

「世界でもっとも有名なシェフ~カーネル・サンダースの自伝~」(カーネル・ハートランド・サンダース著 日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社)

 

<関連記事>

*村川久夢著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』1章無料公開中

*村川久夢プロフィール

*村川久夢著『大丈夫、きっと乗り越えられる~鬱・夫の死を克服した私からのエール~』

*村川久夢さんを知る!<突撃!注目の起業家インタビュー>

*----------*

【村川久夢ホームページ】

✿村川久夢著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』✿

 

新著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』は、村川久夢が「年だから」「今さら遅いから」など様々な心の制限を外し、他の誰かのためではなく、自分の心が望むことにしたがって生きるようになった軌跡を描きました。私が自分軸で生きられるようになった成長の課程を描いています。      

*カーネル・サンダースを始めとして高齢になって成功し、夢を叶えた先人の物語は、本書5章でも取り上げています。

 

  *電子書籍(Amazon Kindle「読み放題」に登録されている方は0円でご購読いただけます。一般価格は550円です)下記ボタンよりお申込み下さい。

  *紙の本は、880円(送料180円)です。下記ボタンよりお申込み下さい。

 

*----------*

✿心の制限を外す講座✿

 心の制限を外せば、いろいろなことにチャレンジして、人生を楽しめるのです。「心の制限の正体とは何か?どうして心の制限を外すか?心の制限を外せばどんなことが起こるのか?」を9通のメールに込めた「心の制限を外す無料メール講座」を是非お読み下さい。

     

*----------*

*村川久夢ホームページトップには、新著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』に頂いた感想を多数掲載しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA