<大学を中退せざるを得なかった父>
私の父は優しく勤勉で
どんな時も向上心を失いません。
でも、若い頃、
立命館大学(当時は立命館専門学校)を
中退しました。
経済的な理由からでした。
当時、父は立命館大学の夜間部に
通っていました。
昼間部に通う経済的な余裕が
なかったからです。
でも夜間部ですうら
家族の生活を支えるために
辞めざるを得なくなりました。
「学費が続かない。
可愛そうやけれど、
大学を辞めてくれるか」
と父は祖父に言われたそうです。
父には相談できる人も
援助してくれる人もなく
大学を諦めるしか
選択肢がありませんでした。
あと6ヶ月勉強を続けたら、
立命館大学を卒業できたそうです。
<中退を後悔した日々>
父は長い間、学位を取らずに
大学を去ったことを後悔していました。
私が中学生だった頃、
父の立命館大学時代の友人が
私の中学の教諭として
在籍しておられました。
その頃、父は大学中退では
思わしい仕事にも就くことができず、
教諭になった友人の姿を見かけると、
中退したことに無念さを覚えたと言います。
でも、思わしい仕事に就けず
生活が苦しいなかでも
父は向学心を失いませんでした。
職場で必要な技術の勉強をし、
資格試験にも積極的に挑戦していました。
<受験資格が見つからない>
父が69才になった時のことです、
父は立命館大学が社会人学生を
募集していることを知りました。
父が大学を去ってから
半世紀の歳月が流れていました。
父は受験することを決意しました。
しかしまず、受験資格があるかどうかが
問題になりました。
父が立命館大学に通っていたのは、
戦前で学校制度が現在とは違いました。
父は旧制中学を卒業し、
立命館大学(当時の立命館専門学校)に
3年まで在籍していたのですが、
それが、受験資格になるかが
問題になりました。
最初、父が在籍した記録がなく、
受験できないかと心配しましたが、
立命館大学の事務局の方が
熱心に調べてくださり
在籍記録が見つかりました。
晴れて受験資格を得たのでした。
<諦めなかった父>
何とか受験資格を見つけてもらい
父は、入学試験を受けました。
でも、残念ながらその時は不合格でした。
その時、私は正直、
69才の父が浪人して再受験するのは、
ムリだろうと思いました。
でも父は諦めませんでした。
父は優しく穏やかな人柄ですが、
同時にとても粘り強い人でもあります。
希望を失うことなく試験に備えました。
当時、私は両親とは別居していましたが、
両親を訪ねると父に捕まって、
受験勉強のお供をさせられました。
私がいつ実家に行っても
父は受験勉強をしていました。
<立命館大学合格>
そして父は69才で一浪して
翌年の入試に臨み70才で合格しました。
その喜びを十分に表す言葉がないほどの
父の喜びでした。
父が70才で大学入試に成功したことは、
新聞でも取り上げられました。
父は70才の大学生でした。
敬老パスを使ってバス通学し、
講義はいつも一番前の席を取って
授業を受けました。
もっとも老人性難聴もあって
一番前の席でないと
よく聞こえなかったそうですが(笑)
ほとんどの教授よりも年上で
キャンパスを歩いていると
教授に間違われて
生徒から挨拶されることもあったそうです。
そんな父についたニックネームは
「教授」だったそうです。
<立命館大学卒業>
父は大学の中で最もよく勉強する
熱心な生徒の一人だったと思います。
父を訪ねると父はいつも勉強していました。
父は姉(私の伯母)の喪儀の日以外は、
一日も大学を休みませんでした。
それでも勉強から離れていた
半世紀のブランクは大きくて
単位取得に苦労していました。
4年で単位取得できず、
半年遅れましたが、
父はついに念願の「立命館大学卒業」を
果たしたのです。
<諦めないで!遅すぎるなんてないから!>
私は父が69才で受験に失敗した時、
正直、再受験はムリだと思いました。
でも、父は諦めませんでした。
父は、「立命館大学中退」が
どうしても無念だったようです。
「どうしても卒業したい!」と願っていました。
「自分がムリだと思ったら終わりなんだ」
と私は痛感しました。
父は身をもって
「諦めないで!遅すぎるなんてないから!」
と私たちに教えてくれたと思います。
✿村川久夢インナーチャイルドカード
セラピーセッションメニュー✿
*30分新規体験コース( ¥3,000)
*90分コース (¥10,000)
セッションのご予約は下記フォームから
↓ ↓ ↓
<お申込みフォーム>
✿村川久夢インナーチャイルドカード
セラピー講座✿
インナーチャイルドカードセラピー講座を
受けてみませんか?
講座については下記ブログをお読み下さい。
体験レッスンは下記フォームから
↓ ↓ ↓
*----------*
【村川久夢ホームページ】
✿村川久夢作品のページはこちら
✿セルフマガジンのお申込みはこちら