白髪染めの話しではありません。
中高生の頭髪指導のお話です。
生まれつきの茶色い毛を黒く染めるように
強く指導された女子生徒が、
その指導が原因で不登校に陥ったことが
問題になったことがあった。
その報道に触れた時、
「うわ～～！イヤやな～～！」
と強い嫌悪感を覚えたことを覚えている。
教師だった頃、
何が嫌だったと言って、
頭髪や服装の指導ほど
イヤなものはなかった。
私は生徒に英語を教えることや、
生徒と一緒に行事に取り組むことは
好きだったけれど、
私は「学校」という組織の管理的な部分に
どうしても馴染めなかった。
特に頭髪や服装の指導のあり方には
最後まで疑問を感じていた。
「髪の毛なんて何色にしてもええやんか」
「整髪料つけて好きな髪型にしても
別にかまへんやん」
「スカートの丈なんかどうでもええやんか」
「裏側に龍の刺繍がある制服を
着たからってなんなん？」
「足並みをそろえろ！」
と強制される不満と
抵抗できない自分への
歯がゆさを感じながら
よくそんな風に思った。
「例え元々の髪が黒くて
それを金髪にしている子でも、
それを無理やり黒く染めさせたら
その子の問題は解決するの？！」
とも思っていた。
生徒の中には、
本当に周囲には理解し難い
奇妙奇天烈な頭髪や服装をする子もいた。
でも、大事なことは
何故その子がそのスタイルを
したいと思っているか、
奇妙奇天烈な頭髪や服装で
何をアピールしているかを
大人が知ることだと思う。
例えその子自身が
意識していなかったにしても、
そのスタイルをする無意識の中に
その子の本音があると思うのだ。
でも、そんな風に生徒と話して、
気持ちを聞いて指導していると、
「なめられている」
「甘くみられている」
「あんたの指導が甘いから、
うちのクラスの生徒に
指導が行き届かない。
どうしてくれるんや！！！」等々、
本当に色々なことを言われた。
このブログを書きながら、
あの頃に戻れるならば、
超絶ユニークな頭髪、
服装をしていた生徒に
インナーチャイルドカードを
持って行ってセッションして
じっくり本音を聞いてあげたいものだ。
なんで表面ばかり見るかな?!
本当に頭髪や服装に問題が現れているなら
表面だけ付け焼き刃に指導するのではなく、
その子が無意識にアピールしていることに、
大人が気づいて寄り添ってあげること
それが一番大事だと私は思う。
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