◆身近な光景から歴史への誘い
今日から9月ですね。でも、空はまだまだ夏空。青い空と雲が、藪内家(茶道家元)表門の渋いたたずまいと趣のある対比をなしています。

藪内家の前を通る西洞院通には、かつて川が流れていたのをご存知ですか?
そう言えば、昭和3年生まれの父が、「市電北野線の開通(1895年)に合わせて西洞院川が暗渠化された。昔は川があった」と言っていたのを思い出しました。
時代的に考えると、父自身が西洞院川を見たわけではないようですが、大人から聞いていたのかもしれません。
また、ご近所さんからも「昔は西洞院通には川があって、よく水がついた」と聞いたことがあります。
何年か前のゲリラ豪雨の際に、西洞院通に近いわが家も床下浸水したことがありました。
◆西洞院川の起源は平安京にまで遡る
興味が湧いて、調べてみると、なんと西洞院川の起源は平安時代にまで遡るのです。

※江戸時代・文久改正の古地図(国立国会図書館蔵/雑誌『歴史人』より
西洞院川は、平安京造営時に、人工的に作られた都市内河川の一つとされています。鴨川の水を引いて、生活用水や防火用水として利用されていたのです。
◆暗渠化された理由~水質汚濁
しかし、都市化の進行とともに、水質汚濁などが問題となったのです。
西洞院通周辺は、かつて友禅染めをはじめとする染色業が盛んな地域でした。美しい色彩を出すためには清らかな水が不可欠であり、西洞院川の水は「洗い」の工程に利用されていました。
その排水が川に流されたことで、水質汚染が深刻な問題となりました。
明治時代に入ると、公衆衛生の観点から、水質の汚染源となっていた川は次第に埋め立てや暗渠化の対象となっていきました。
◆日本最初の路面電車との関係
京都市は、明治時代に日本で最初の路面電車である京都市電を敷設しました。
西洞院通にも市電の「北野線」が通ることになりましたが、当時の西洞院通は道幅が狭く、交通量の増加に対応できませんでした。
そこで、道路の拡幅や安全な路面電車の運行路を確保するため、道路の西側に沿って流れていた西洞院川を埋め立て、その上に線路を敷設しました。

つまり、西洞院川を暗渠化することで、市電を通すための道路空間が確保されたのです。この工事は、京都市の近代化を象徴する事業の一つでした。


西洞院川が暗渠化されるキッカケになった車輪「北野線」が廃止される時の写真がありました。母に抱かれいるのは、生後6ヶ月の久夢です。
◆今も西洞院通の下には川が流れているの?
現在、西洞院通の地下を流れているのは、かつての川の水をそのまま利用しているわけではありません。主に雨水や生活排水用です。
ゲリラ豪雨の時にわが家が床下浸水したのは、まさにこの暗渠の下水道の排水能力が、豪雨に追いつかなくなったためと考えられます。
京都市内には、西洞院川以外にも多くの小川が暗渠化され、現在の都市インフラ(特に下水道)として再利用されています。
興味深いし、面白いと思いませんか?
平安京造成時に人工的に造られた西洞院川のような川が、明治の近代化で暗渠化された。しかし、暗渠化された後も現代の地下水路として生き続けているのです!
◆見えない歴史に思いを馳せる
普段、何気なく歩いている道の下にこんなにも豊かな歴史が隠されているのですね!いかにも京都らしいと私は感じます。
今あるものに、ひと手間くわえて新しい命を吹き込む。そして、使えるところまでとことん使って後始末する。京都人の「しまつ」の精神が思い浮かびました。
昔の川をただ埋めるのではなく、現代の生活に役立つ下水道へと「しまつ」する。それが、見えないところで生き続ける京都人の知恵なのだと改めて感じました
京都人は意外に革新的というか、「新しいもの好き」なんです。でも、その背景には、使い捨てではなく、しっかり「しまつ」の精神が生きているのですね。
あなたの身近な道の下にも、実はこんな歴史が眠っているかもしれませんね。
(ええ!西洞院通の下には川が流れているの!~川の起源は平安京造成時!:村川久夢)

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