「生え際の髪が薄くなっている!」と写真に写った自分を見て、私はドキッとしました。「これからもっと薄くなって、ウィッグが必要になるのでは?」と不安がよぎります。
「60代だしな……」と年齢が頭をよぎりました。
でも、加齢によって起こるありがたくない現象をどのように捉えるかで、気持ちも変わり、気持ちが変われば、行動や生き方も変わると思うのです。

今日は避けて通れない、加齢によるありがたくない現象をどのように受け止め、行動するかを考えたいと思います。
<ストレスが一番よくない>
60代になって、シミ・シワ・むくみ・視力低下・体重増加……。数えきれない変化が訪れました。
つい最近、私は生え際の髪が薄くなっているような気がして、急に不安になりました。

軽度の歯周病になって慌てたり、顔がむくんで一回り大きくなったり、老眼は進むばかりだし、「次は髪か!」と落ち込みました。
ずっと植物由来の毛染めを使い、パーマも何十年もかけていません。それなのに……。
美容師さんに相談すると、「『薄くなった!』とか『ハゲるんじゃないか……』というストレスが髪に一番よくないのです」という返事が最初に返ってきました。
おそらく加齢で髪が細くなり、以前より髪にボリュームがなくなっているのは事実ですが、心配しすぎると、それがストレスになり、よけいに髪が細くなったり、抜けたりする。ストレスは少なからず女性の薄毛の原因になっていると美容師さんは言うのです。
<考えすぎがストレスになることも>
美容師さんは、私の不安を見抜いたように、こう言いました。

「もっと年を取れば、髪はもっと減ってウィッグが必要になるかも知れません。でも、必ず髪がもっと減ってウィッグが必要になるとは限らないのです。僕が美容師だからといって、この先の髪のことはわからないのです」と。
私は短絡的に、安いシャンプーやコンディショナーが原因かと疑いました。「髪にいいシャンプーとかコンディショナーを使った方がいいのでは」と思ったのです。「髪をこれ以上減らさないために何かいい食べ物はないか?」とも思いました。
私がそのことを美容師さんに尋ねると、
「同じことをよく聞かれます。低刺激で髪に優しいシャンプーはあります。でも、僕はそんなことより、バランスのいい食事をして、よく眠ることの方が大切だと思いますよ。ストレスが一番よくないです」
頭ではわかっても、割り切れない気持ちが残りました。私のそんな様子を見た美容師さんは、こうも言ったのです。
「今できることをしましょうよ。今のシャンプーが髪によくないと思ったら、自分に合うものを探しましょう。必ずしも美容室で売っているものが合うとは限りませんしね」
「美容室に売っているものなら、髪にいいかと……」
「お客さん、バランスが取れたお食事してますか?」
「そうですよね……」
私はとりあえず空腹さえ満たせればいいという自分の食事が思い出されました。
「シャンプーを変えるとか、食事を改善するとか、まず行動しましょ。髪のことばかり考えると、返ってストレスになってしまいますよ」
私は「まず、行動しましょうよ」という美容師さんのことばが刺さりました。
<行動すると不安が軽減された>
美容師さんに相談したからか、少しは髪への不安が治まって来ました。
そういえば、美容や健康への不安を煽るようなコマーシャルに接することが多くて、髪のことも過敏になっていたと思い当たりました。
私に今できることは、髪にいいタンパク質の多い食品やビタミンやミネラルを多く含むナッツ類を食べて食事改善すること、自分に合うシャンプーを探して使うことだと思ったのです。
それに、美容に十分配慮している女優さんや芸能人でも、年を取れば、髪も薄くなるだろうし、シミやシワの一つもできるだろうとも思えてきました。
私はその後すぐに、ドラックストアに行き、品質が良いと評判のリーズナブルなシャンプーを買い、スーパーではアーモンドを買いました。

考えてばかりいるよりも、何か動いてみると不安が軽減され、髪のことばかり考えなくなりました。
<現実を冷静に見てできることから行動を>
少し髪が薄くなったように思えただけで、こんなに慌ててしまいました。
考えてみると、私たちの周りには、加齢による美容や健康への不安を煽る情報が溢れていますよね。
先のことを心配しすぎない。私だったら心配しても髪が増えず、反対にストレスで減ってしまいます。
心配ばかりせず、まず、対策できることをやってみる。
対策しても改善しない時は、対策するのを諦めるのではなく、できることをしながら加齢を受け入れる。
今度のことで加齢によるありがたくない現象が起こったら、次のことに気をつけようと思いました。
1、先のことを心配しすぎない
2、今できることをする
3、加齢による衰えを受け入れる
美容や健康の変化は、60代ならでは。でも、それに振り回されず、美しく生きるための対策をしたいですね。

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