新年度が始まり、新しい人間関係が気になりますよね。人間関係に過敏だった頃、私の気分が俄然楽になったエピソードをお話します。
私は人の評判ばかり気にして生きていたので、人に嫌われることがとても怖く感じていました。みんなに気に入られるように、かなり努力していたのです。でも、みんなに気に入られるなんて無理な話ですよね。
ある時、私はある人に嫌われて、ちょっと仲間はずれにされたことがありました。その時、私は自分になにかものすごく大きな落ち度があるように感じて、ひどく落ち込んでしまったのです。
嫌われたことを気に病んでいる私を見て、友だちが私の気分を変えようとして、好きな食べ物の話を始めたのです。
「久夢ちゃんが一番好きな食べ物はなに？」
「お刺身！」
「そうなん、私、お刺身苦手やねん。生ものがアカンねん」
「ええ！ 美味しいのに」
その時、私はハッとしました。お刺身を好きな人もいれば、苦手な人もいるのです。でも、お刺身そのものは変わりません。
お刺身と人間を一緒にするのはどうかと思いますが、私を好きな人もいれば、嫌いな人もいます。でも、私自身は同じなのです。お刺身の会話で、私を嫌いな人がいるからといって、私そのものの値打ちは変わらないということに気づいたのです。
「私を嫌いな人がいたら、それは残念だけれど、それはしかたがない。でも、だからといって、私自身の価値は変わらない」そう思うと気分がぐっと楽になりました。
私を嫌いな人に無理に好かれる必要はないし、全部の人に好かれることなど、ありえないのですから。
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