「人生の幕を閉じる時、旅立つ人の心には誰との愛が残るのだろう?」と思った時期がありました。やむない事情で別れることになった昔の恋人との愛だろうか?それとも、長年苦楽を共にした伴侶との愛だろうか?森鴎外『舞姫』を通して考えました。
<森鴎外『舞姫』あらすじ>
私が森鴎外の『舞姫』を読んだのは、高校生の時だったと思います。
【舞姫あらすじ】
エリート留学生の豊太郎は、留学先で美しいドイツ人の舞姫エリスと恋に落ちます。しかし、豊太郎とエリスとの恋は、豊太郎の将来の障害となってしまいます。豊太郎は、苦境に陥ります。
そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、友人の相澤でした。相澤は、エリスと別れることを条件に豊太郎を苦境から救う手立てを提示したのでした。苦悩の末、豊太郎はエリスとの別れを選びます。出世を選び帰国します。
しかし、豊太郎は、窮地を救ってくれた友人相澤を憎む心が、心の底にあるのを否めないのでした。
<ドイツ人の舞姫エリスとの愛>
高校の国語の授業で、初めて「舞姫」を読んだ時、 豊太郎の心に永遠に生き続けるエリスを羨ましく感じたのを覚えています。
心のない豊太郎と結婚し、一生を伴にする豊太郎の妻に大変強く同情しました。豊太郎の妻は物語に登場していないのですが(汗)
高校生だった私には、エリスと豊太郎との「愛」が至上のものに思えたのかも知れません。
<妻との愛>
また、独身時代には、「エリスとの『愛』は一時的なもので、たとえ豊太郎のエリスへの『愛』は続いたとしても、最終的には子をなし豊太郎と共に長い歳月を過ごした妻の勝ちだ。
一時的な恋愛感情など小説や映画の中では美しくとも、所詮現実生活では『脆いもの』『はかないもの』ではないのか?」と思ったこともありました。
<愛は比べるものではない>
「舞姫」は文語調の文章が難しくて、読むだけでも四苦八苦したのですが、歳月を経た今も 時々、エリスへの「愛」と妻への「愛」のことを思うことがあります。
時間的には短くとも凝縮された「愛」、長い間、生活を共にすることで生まれる「愛」、主人公豊太郎が生涯の幕を閉じる時、彼にとってどちらの「愛」が大きかったのでしょう? 久しぶりに「2つの愛」のことを思いました。
『舞姫』を初めて読んだ時、高校生だった私も、いくつか恋愛を経験し、結婚し、夫に先立たれ、年齢を重ねた今は、
「愛は比べるものではない」と感じています。エリスへの愛も妻への愛もどちらも真実であったのだと思います。
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