意欲を生かすも殺すも言葉しだい~意欲を高める秘訣~

キッチン

 

   

あなたは料理が美味しかった時、「美味しい!」と言う方ですか?黙って食べる方ですか?

 

作った人は、「美味しい!」と言ってくれたら、嬉しいし作りがいがあります。「次は、もっと美味しいものを作ろう!」という気持ちになります。

 

これは、料理だけじゃないんですよね。言葉は人の意欲を生かすか殺すかに通じるのです。

 

<いちいち言わなくてもわかるだろう>

亡くなった母は料理がとても上手でした。手間を惜しまず丁寧に調理して美味しい料理を食べさせてくれました。私は「美味しい!美味しい!」といつも夢中で食べたものです。私が結婚すると、新居が実家の近くだったこともあって、母がおかずを作っては、わが家に届けてくれました。

 

 

 

 

「あんたは『美味しい美味しい』と言うて食べてくれるけれど、お父ちゃんは何にも言わへん。黙って食べていたら美味しいみたいやねんけどな。せいがないわ・・・」と言ってこぼしていました。

    

そうなんです。父は優しい穏やかな人なのですが、昭和ヒトケタの男、自分の気持ちを伝えないのです。

    

「いちいち言わんでもわかるやろ」

   

と思っていたようです。

 

<作る意欲を失ってしまう>

母も夫も亡くなり、私は10年ほど父と二人で暮らしていました。父の食事を作るようになって、母が「せいがないわ」と言った気持ちがよくわかりました。

 

高齢なので仕方がないのですが、父はかなり味覚が衰えて濃い味付けの料理を好みます。黙って食べてくれれば良い方で、私が美味しいと感じる味だと、父は「味がしない」と言ってお醤油や塩を大量にかけます。「せっかく美味しくできたのに・・・」とがっかりするんですよね。

 

母は、愚痴を言いながらも、丁寧に料理を作り続けていましたが、私はそのうちに料理しなくなりました。父が好む濃い味のお惣菜やレトルト食品を買って、適当に食事を済ませるようになってしまったのです。

 

<意欲を生かすも殺すも言葉しだい

料理しなくなった言い訳をするわけではありませんが、美味しい時は黙っていて、口に合わない時に文句だけ言う。そりゃあ、調理意欲を失って当然だと思います。

 

 

良い点を評価せずに、悪い点だけをあげつらえば、意欲を失うのは、当たり前です。でも、当たり前のことなのに、案外気づかずにやってしまっているのです。

 

私も人のことは言えません。亡くなった夫は、わりに家事をしていました。私は「いちいち『ありがとう』と言わなくてもわかるやろう」で済ませていたのでした。

 

でも、夫がパチンコに行くと、ものすごい勢いで文句を言っていました。夫は私の文句を「火炎放射」と言っていたくらいでした。そりゃあ、夫がパチンコをやめるわけないです。わが身を振り返ると、自分で書いておきながら耳が痛いです。変な例をあげてしまいました(汗)

 

 

他の例でいえば、お子さんが頑張っていることを認めないで、テストの点数や成績ばかり責め立てても、勉強するようにならないのと同じですね。

 

さて、もうおわかりですよね。意欲を湧かせたい人が、頑張っていることや、評価されたいと思っていることを、敏感にキャッチして、言葉にしましょう。意欲を生かすも殺すも言葉しだいなんです。

 

 

作家:村川久夢(むらかわくむ)

 

 

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