【ああ、京都人】京都の人は八つ橋を食べないと思っていたけれど・・・

 

 

「東京の人が『東京ばな奈』を買って食べないように、京都でもわざわざ買って八つ橋を食べませんよ」と言って、ふと子どもの頃、割れの八つ橋をさんざん食べたことを思い出しました。そう言えば同年代の友人も「昔、割れの八つ橋をよく食べた」と言っていました。

 

<焼いた八つ橋とつぶあん入り生八ツ橋>

京都のお土産として有名な八つ橋は、米粉・砂糖・ニッキを混ぜて蒸したものを焼き上げたもので、半円に湾曲した長方形の瓦型をした煎餅のことです。

 

焼いた八ツ橋

 

 

でも、今は京都のお土産と言えばつぶあん入りの生八ツ橋のようです。つぶあん入り生八ツ橋が登場したのは、従来からある焼いた八つ橋よりずっと新しく1960年代です。お土産用として人気になり、今では「八つ橋」と言えば、つぶあん入り生八ツ橋を思い浮かべる人が多いと思います。

 

つぶあん入り生八ツ橋(抹茶風味)

 

 

<割れの八つ橋>

私が子どもの頃、おやつとしてよく食べていたのは、焼いたタイプの八つ橋です。焼いている時に割れてしまったり、焼きムラができてしまったりした不完成品専門でした(笑)

    

私が小学生くらいの頃、下京区の七条通りと東洞院通りの交差点を少し下がった(南に行った)ところに、八つ橋を焼いている工場兼お店があって、そこへ割れの八つ橋をよく買いに行きました。割れなのでたくさん入っていて安いのです。

    

買って帰ってくると、昔は関西の家庭に1つはあっただろうと思う有馬温泉の炭酸せんべいの空き缶に、割れの八つ橋を入れて保存していました。

    

子どもにとってはあまり魅力的なおやつではありませんでしたが、割れの八つ橋をよく食べました。

     

<八つ橋の由来と歴史>

八つ橋の由来には2つの説があるようです。

 

1)箏曲の開祖と称えられる八橋検校を偲び、箏の形を模した干菓子を「八ツ橋」と名付けたとする説

2)歌人として名高い在原業平を偲び、『伊勢物語』第九段「かきつばた」の舞台である「三河国八橋」にかけ、八枚橋の板の形を模した菓子を作ったとする説(ウィキペディアより)

 

 

 

また発祥の時期は「八つ橋のいろは」には下記のように書かれています。

 

 

【「八ツ橋」は江戸中期の1689年に京都聖護院村の菓子屋で売られ始めたといいます。場所は現在の京大すぐ南の一帯です。1889年にはパリ万博で「八ツ橋」が銀賞を受賞し一躍脚光を浴びました】(「八つ橋のいろは」より)

 

 

八つ橋の発祥を巡ってはいろいろ騒動もあるようです。

 

<八ツ橋の思い出>

お土産用で京都の人はあまり食べないと思っていた八つ橋ですが、振り返ってみると、子どもの頃、よく買って食べていました。

 

つぶあん入りの生八ツ橋を私自身はあまり食べないですが、他府県に行く時、お土産として持って行くと、大変喜ばれます。

 

94歳で歯が1本しかない父は、生八ツ橋(つぶあんが入っていないタイプ)を喜んで食べています。

 

オリジナルの焼いたタイプの八つ橋を食べると、ほのかにニッキの香りがして優しい味がします。

 

最近は焼いたタイプの八ツ橋もあまりたべませんが、焼いた八つ橋を食べると、祖母に言われて、八つ橋のお店へ割れの八つ橋を買いに行ったことや、八つ橋を保存した有馬温泉の炭酸せんべい缶を思い出すのでした。

 

八つ橋を食べないと思っていましたが、けっこうよく八ツ橋を食べていました。

 

作家:村川久夢

 

 

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