<お正月の価値観、変わりつつある今>
あなたは元旦には何を食べますか? お雑煮・おせち派ですか? それともコンビニご飯派?
「家族でお雑煮とおせちに決まっているでしょ」と思われましたか? でも、実はお正月にお雑煮やおせちを食べず、コンビニで買った食べ物やデリバリーサービスを利用する人が増えているのです。
2025年は超高齢化社会を迎え、人材不足や「おひとりさま」の増大など、既成の価値観が大きく変化します。
高齢者の「おひとりさま」率、特に女性の「おひとりさま」率は、64.4%と増加しています。それに加えて独身者も増加して、お正月は一人で迎える人が増えているのです。
他には、たとえば、お正月の帰省も交通機関が混み合うお正月を避けて、後日、帰省する等、既成の価値観が大きく変わる年でもあるのです。
2025年、超高齢化社会や価値観の多様化が進む中、あなたにとって大切なことは何でしょうか? 不安になりましたか? 大丈夫です。激変する時代に対応するには、自分のペースで自分らしく生きることが一番大切なのです。
<伝統と自分らしい選択>
私は弟と同居しています。弟が「おせちは嫌いだから、お正月もナッシュを食べる」と言うのです。さすがに私は「お正月にナッシュはちょっと……」と思いました。伝統やしきたりを重んじていた祖母が聞いたら、激怒したでしょう。
たとえば、京都のおせちに欠かせない「芋棒(いもぼう)」の棒鱈(鱈を完全に乾燥させた干物)は、大晦日の何日も前から棒鱈を水につけて戻し、さらに何度か煮て、一週間ほどかけて戻していました。調理するにも何時間も煮込まなければならないので、祖母も母も本当に大変そうでした。
祖母や母が手間暇をかけて作った芋棒や、お正月の家族の集まりが懐かしく思える一方で、弟が「ナッシュでいい」と言い切る姿に、新しい価値観を感じました。
でも、その頃は「お正月は家族そろって、お雑煮とおせちを食べるもの」とみんな思っていました。私は、20代の頃、お正月二日の朝、一人で勝手にトーストを食べて、「家族と一緒にお雑煮やおせちを食べない」と非難されたものです。
でも、お正月には「家族でお雑煮とおせち」という伝統や習慣(あるいは同調圧力?)があって、「~するべき」と好きでもないものを食べるのはどうかと思います。
それに、「お正月を一人で過ごすのは寂しくてみじめ」という風潮があり、「お正月は家族ですごすもの」という周りの視線に悩みながら、お正月を一人で迎える人も多いのです。
<自分の好きなものや価値観を持とう>
人にはいろいろ事情があります。たとえば、年末に体調を崩していて、「正月は~すべき」と考えられていることを、できないこともあります。できないことに罪悪感や後ろめたさを覚えて、悩む人がけっこう多いのです。
私は、お正月に一人でトーストを食べたりして、「お正月は~あるべき」とは考えない方です。ところが、昨年末、体調を崩して寝込んでいた時、大晦日には無理に起きて、買ってきたお正月用の食べ物をお重に詰めて、お雑煮の準備をしました。
しんどくて、一つ用をするとベッドで寝て、また起きて、次の用事をするという具合だったのです。無意識のうちに「お正月は~であるべき」と感じていたのですね。
あまりこだわりのない私ですらこれでした。伝統を重んじる家庭や「お正月には~しなければならない」と感じている人だったら、お正月の伝統を守れないことは、さぞやしんどいものでしょう。
祖母の時代には「正月は芋棒」が常識だったけれど、今では「ナッシュでOK」という弟の考えも受け入れられる時代になりました。
弟は、「でも、おせちのだし巻きたまごやかまぼこやハムは好きやから、切って皿に入れて」と言うのです。
お正月の形は人それぞれ。たとえば、私は好きな京都の白みそ雑煮を楽しむことで、自分らしい迎春を感じています。
時代はどんどん変化して、価値観も変わります。今は、「おひとりさま」が増えて、「お正月は家族でそろってお雑煮とおせち」という人の割合は減少しているのです。
お正月だからと言って、一人で過ごすことに肩身が狭いように感じたり、既成の価値観に縛られたりする必要はないのです。「自分のペースで自分らしく過ごせばいいんだ」と思うと、迎春の縛りが緩まったように感じました。
<新しい時代の迎春、自分の幸せを見つけよう>
どんな時代でも、自分に合わない価値観に無理にあわせることは、つらいし不幸なことです。
伝統を守り、継承することに意義を感じる人は、日本のお正月の伝統を大切にしたらいいのです。伝統的なお正月に誇りや楽しさを見い出せれば、それは大変尊重されることです。
お雑煮やおせちが好きで、家族みんなで楽しく食べるのが好きな人は、お雑煮もおせちも作って、家族でお正月を楽しめばいいのです。
お正月は一人でのんびりと動画配信で映画やドラマを見て、食事は便利なデリバリーサービスを利用したい人は、そのように自分らしくお正月を楽しめばいいのです。
無理せず、少しずつでも自分らしい過ごし方を見つけていきましょう。「おひとりさま」であってもなくても、大事なことは、自分の考えをしっかり持って、世の中に振り回されることなく、自分らしく生きることです。
お正月に食べるものも、弟のようにお皿に自分の好きなものを並べて、美味しく食べたらいいと思いませんか?
自分の人生というお皿に、自分の好きなものを並べて楽しみたいですよね。お正月に自分の好きなものを並べるように、日々の暮らしでも自分の好きなことを選んでみましょう。
自分の好みや価値観という軸を持つことが、2025年という世の中が激変する時代に対応して、幸せに生きる最善の方法であるのです。
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