「休まない」ことは美徳なの?––誰もが生きやすい社会とは?

 

あなたは、台風や大雪で身動きが取れない中、それでも学校や職場を「休んではいけない!」と感じたことはありませんか?

 

 

 5年前、私は「学校には絶対に行かなければならない」という風潮に疑問を抱き、ブログに書きました。今読み返してみると、学校のあり方そのものに柔軟性が求められると強く感じます。

 

教師だった頃、勤めていた学校に近い球場で阪神戦が行われることになったのです。熱狂的な阪神ファンの生徒数人が、授業を早退して観戦に行きました。生徒たちは保護者に早退願いを書いてもらい、担任に提出して観戦に行ったのです。

 

 

その日、授業が終わって職員室に帰ると、数人の同僚が早退した生徒や許可した保護者に、激怒していました。

 

生徒たちが早退して観戦に行ったことに、「学校を軽んじている」と批判する声がありましたが、私には「子どもたちが夢中になれる瞬間を奪うのか?」という疑問が残りました。たった一日学校を休むことが、その子の人生にどれほどの影響を与えるでしょうか?

 

また、別の学校では、ピアノに打ち込んでいる生徒が、学校を休んでコンクールに出場したことがありました。その時も学校を休んだ生徒に対して、職員室には微妙な雰囲気があったのです。

 

 

同僚全員ではありませんが、「学校や授業を軽んじている」と強く批判している人も少なくありませんでした。教師として授業の重要性を守りたいという思いもあったのかもしれません。

 

しかし、私はその時、「果たして学校は、生徒にとってそこまで絶対的な存在なのか?」という疑問を感じました。

 

 

今は、個々の生徒が抱えている状況は様々なのに、今の学校の対応は画一的というのでしょうか、 型にはめようとしているというのか、今はもっと個々の生徒に柔軟に対応することが大切ではないかと思います。

 

 

私が小学生だった時、いじめられて学校に行きたくなかった時期があったのです。毎日毎日、無視され、嫌がらせをされ、いじめられるために学校に行っていました。

 

 

昔だったからか、両親も学校も「学校は無遅刻無欠席で行くべきもの」という考え方だったので、泣く泣く毎日登校して本当につらい毎日でした。

 

教師になった頃、不登校に悩む生徒にたくさん出会いました。少しずつ、保健室や相談室に登校することが認められるようになり、フリースクール等への出席が学校の出席扱いになりつつありました。

 

自分がいじめられてつらかった頃、保健室、相談室登校が認められたり、フリースクールへの登校が出席として認められたりするなど、柔軟な対応があったら、どんなに救われただろうと感じたのです。

 

私が小学生だった頃とは、時代も状況は違っていると思いますが、「学校は無遅刻無欠席で行くべきもの」という意識は今も根強いように思います。

 

 

学校で「休むことは悪いこと」と教えられた子どもたちは、大人になってからも、その価値観を疑うことなく受け入れてしまうのではないでしょうか。この考え方が、社会全体の「休むことは許されない」という同調圧力を支えているようにも思います。

 

たとえば、台風で暴風雨警報が発令されていたり、大雪で交通機関が麻痺したりしていても、「出勤しなければならない」という有形無形の圧力はないでしょうか?

 

私の弟は、郵便局で働いていた時、暴風雨警報が出る中で配達に出るよう指示されたと言っていました。あるいは、台風の中でピザの配達員が吹き飛ばされそうになりながら、バイクで配達先へ向かう様子をテレビの中継でみたことは記憶に新しいです。

 

学校が子どもたちを型にはめようとするように、社会もまた、大人たちを画一的なルールで縛りがちです。「学校は休んではいけない」「会社には必ず出勤すべき」という意識が、個々の状況を無視した不合理な圧力を生んでいるように思います。

 

学校に柔軟さが求められるように、大人の社会でも個々の状況に寄り添う姿勢が重要です。「命を守る行動」が最優先されるべきなのに、自然災害の中で無理な出勤を強いるような慣習や同調圧力は、今こそ見直されるべきではないでしょうか。

 

 

「一人一人の生徒を大切にする」という学校目標が、ことばだけでなく、本当に個々に寄り添える場になれば、それぞれの事情を尊重する文化を作っていけるはずです。個々の事情に寄り添うことが、子どもも大人も生きやすい社会を作るのです。

 

「休むことは悪いことではない」というメッセージは、実は大人の社会にも通じるものではないでしょうか? あなた自身や、あなたの職場はどうでしょう? 個々の事情に柔軟に対応する環境が作れたら、もっと暮らしやすい社会になるのではないでしょうか。

 

柔軟な対応を認める文化が広がれば、子どもたちは自分を大切にする方法を学び、大人も安心して自分らしい生き方を選べる社会になります。

 

 

例えば、学校では子どもがそれぞれのペースで学べる環境が整い、職場ではリモートワークやフレキシブルな出勤制度が当たり前になる。そんな未来を一緒に目指していきませんか?

 

  

 

京都在住セラピスト作家:村川久夢(むらかわくむ)

 

 

 

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