今日は「成人の日」です。私は毎年「成人の日」になると、成人式の振り袖のことで母と大喧嘩をしたことを思い出します。
＜振り袖か？ヨーロッパ旅行か？＞
私が成人式を迎える年齢になった時、友人が学生向けのヨーロッパ格安ツアーに私を誘ってくれました。私は振り袖には何の興味もなかったので、「成人式の振り袖を買うお金でヨーロッパ旅行に行きたい」と言ったら母は烈火の如く怒り、私の申し出を即刻却下しました。
そして、母は「いらない！」と言う私を無視して、成人式用の振り袖を買ったのです。「◯◯さんの娘さんが百万円の振り袖を仕立てはった！」「△△さんは☆☆呉服店（老舗の呉服店）で作らはったらしい」「そこまでできんでも、人並みに娘には振り袖を着せてやらんならん」というのが母の主張です。
私は振り袖を着るのも、成人式に行くのも気が進まなかったのですが、母に押し切られた形で渋々振り袖を着て成人式に行ったのでした。
「私の意志なんて何一つ認めてくれないのに、なにが成人式や！中身は七五三やんか！」と心は怒りで満ちていました。
成人式にはバス会社の新成人のガイドさんたちが、制服姿で颯爽と参加されていました。「あの姿こそ新成人にふさわしい」と思ったことを覚えています。
＜自分の人生の主人公に！＞
私はあの頃の母よりも15歳年上になりました。でも今振り返っても、無理やり押しつけられた振り袖は苦痛でしかなかったと思います。ヨーロッパ旅行に行かせてほしかった。私の気持ちを尊重してほしかった。
母は16年前に亡くなりました。昭和10年生まれの母は、「子どもは親に従うもの」という意識が強く、母自身は親の言う通りに生き、自分の人生を歩めなかったのです。
私はそんな生き方に反発しながらも、親の言う通りに生きる生き方をすりこまれ、そこからなかなか抜け出せませんでした。いつも何かに束縛されている、とてもつらい生き方でした。
でも、自分自身の心と徹底的に向き合った末、私はやっと自分の意志で自分の人生を歩めるようになりました。
成人式の振り袖のエピソードを通して、このブログを読んで下さっているあなたに、伝えたいことがあります。それは、親が言うからとか、周りがしているから自分もするというのではなく、自分の意志で自分の人生を生きて欲しいということです。自分の人生の主人公として生きて欲しいのです。
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