別れは辛いけど、楽しかったね!愛をいっぱいくれたね!

今朝、「クロちゃんが息を引き取った」と動物病院から連絡がありました。重い腎不全でも、必死で生きようとしたクロ。「よく頑張ったね」と声をかけました。クロを連れて帰って来て、クロにいろんなことを話しかけています。「楽しかったね。いっぱい愛をくれたね」と。

 

<子猫の姿に心が動いた>

私が猫を飼い始めたのは、教師だった頃です。生徒が拾ってきた子猫を捨てるのに忍びなくて、私が引き取ったことが始まりでした。クロは、生徒が拾ってきた猫の娘です。

 

クロが生まれた時、私は鬱の急性期で、全ての感情が麻痺してしまったように、心が全く動きませんでした。

 

でも、クロたちが生まれて、無心にお乳を飲むクロたちを見ていると、可愛くて可愛くて、見飽きることがなかったことを覚えています。

 

当時、私は人と会うことが怖くて、猫たちといる時が一番癒やされました。猫たちの居場所は、私のベッドで、私はいつも猫たちと一緒でした。

 

愛猫「クロ」

<私ってこんなに弱かったの?>

以前にも、飼い猫のミロに死なれたことがありました。まだ鬱もスッキリせず、作家になりたい夢への自覚もなく、インナーチャイルドカードにも出会っていませんでした。

 

私は、ペットロスになって、ミロの写真を見たり、ペットロスのコミュニティの投稿ばかり見て、泣いていました。

 

「こんな辛い思いをするなら、猫なんか飼わなければ良かった!」とも思いました。

 

クロが弱って来た時、ミロが死んだ時のことが、頭をよぎりました。頭の中は、クロのことでいっぱいで、何も手につかなくなりました。「私ってこんなに弱かったの?」と思うほど、落ち込みました。

 

<闘うクロが私を支えてくれた>

意外にも私を支えてくれたのは、苦しい状況でも一生懸命に生きようとしているクロでした。

 

動物病院でのクロの検査結果は絶望的な数値でした。それでもクロは、私が動物病院に面会に行くと、必死で起き上がろうとしたり、顔を私の方に向けたり、名前を呼ぶと、耳をピクピクして応えてくれました。

 

「クロがこんなに必死で生きようとしているのに、私がオロオロしてどうするのだ!」と思ったのです。クロの生きようとする力を信じようと思いました。クロと一緒に闘っているような気持ちでした。

 

 

<ありがとう私のクロ>

今朝、「クロちゃんが息を引き取った」と動物病院から連絡がありました。

 

 

動物病院からクロを家に連れて帰って来ました。悲しかったけれど、やっと辛い闘いが終わったようで、ホッとしているのも事実だったのです。

 

永眠したクロにいろいろ話しかけています。

「クロちゃん、いつも側にいてくれたね」

「本当に可愛い猫やったね」

「愛や安らぎをいっぱいくれたね」

 

別れが辛いので、私はもう新たに動物は飼わないと思います。でも、動物と一緒に生活すると、動物たちは愛や安らぎをたくさん運んでくれるのだなとも思います。

 

いつも側にいてくれてありがとうクロ。愛をいっぱいくれたね。ありがとう、私のクロ。

 

作家:村川久夢(むらかわくむ)

 

 

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