自分の運命の主人公として生きて欲しい

中学の教師だった頃、

自分の気持ちを上手く表現できず、

イライラして物を壊したり、

暴力を振るう生徒が私のクラスにいて

困り果てたことがありました。

 

私の教室は彼の暴力のためボロボロで、

私の車は彼が怪我をさせた生徒を

病院に運ぶ救急車でした。

 

そんな彼に上から目線で注意すると

火に油を注ぐだけでした。

 

「おはよう」「元気?」

「気分はどうや?」

「今日は寒いな?」

「風邪ひいてへんか?」

と声をかけて人間関係を築きました。

 

少しずつ話ができるようになりました。

 

険しい顔をしてイライラしている時は、

必ずその子を座らせて、

「どうしたんや?」

「何かあったんか?」

と絶対に穏やかに尋ねました。

 

「ムカつく」

と単語の返事が返ってきます。

「何がムカついたん?」

とまた尋ね返すと、

「オヤジ、キショイ」

と言う返事が

「お父さんが何か言わはったんか?」

少しだけ核心に近づきました。

 

「何にもしてへんのにどつかれた」

「そうなんや、

そんなことがあったんか・・・」

 

少しずつ話しを聞き出すと、

お父さんは面白くないことがあると、

すぐに彼に暴力を振るうようでした。

 

不思議なことに、

彼自身もなぜ自分が苛立っていたのかが

わからなかったようです。

 

私とのやり取りで、

理由もなくすぐに彼に暴力を振るう父親に

腹を立ていること。

また、父親に腹を立てていても、

父親の暴力が怖くて我慢をしている

自分にも苛立ちを感じていることが、

彼自身にもわかって来たようでした。

 

「暴力振るったらあかんな。

周りにいる人は痛い思いするし怖いし、

イヤやな気持ちになるな」

と私が言うと、

彼は黙って聞いていましたが、

表情は落ち着いていました。

 

担任の私と少しずつ

話しができるようになると、

彼はだんだん暴言を吐いたり、

物を壊したり、

暴力を振るったりしなくなりました。

 

当時は力で生徒を押さえつける指導が

良いかのような雰囲気がありました。

私は「甘い!生徒になめられている」

と非難されました。

 

でも、力で一時的に抑えつけても、

それは力が怖いから従っているだけで、

本当にわかったことにはならない

と私は思っていました。

 

問題の生徒も彼の中の負のエネルギーが

どこから来て、

どのようにコントロールすればいいかを

彼自身が学ぶことが大事だと思うのです。

私は彼をサポートする役割でした。

 

インナーチャイルドカードセラピストになった今

セラピストとしての役割は

教師に似ていると思うようになりました。

 

クライアントを苦しめている

ネガティブなエネルギーが、

「何か?どこから来たのか?」を共に探り、

クライアントがそれを

コントロールされるのを

私が手助けをする。

インナーチャイルドカードはツールで、

私はサポーターです。

 

教師だった時もセラピストになった今も、

生徒に、あるいはクライアントに、

少しでも気持ちを楽にして、

スッキリした気分になって

自分の運命の主人公として

生きて欲しいと願っています。

 

*鬱・夫の死を克服した作家&

インナーチャイルドカードセラピスト

村川久夢(むらかわ くむ)

 

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