あなたは美味しいものを食べたら、「美味しい!」と言う方ですか? それとも、「つい言いそびれてしまう…」と思うことが多いですか?
母が料理を作ってくれた頃、特に意識せず「美味しい!」と言っていました。
でも、自分が作るようになった時、「美味しい」の一言がどんなにうれしくて励みになるかを痛感したのです。
「美味しかった。ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることは、本当に大切なことですよね。

<言わないとわからないことも……>
「美味しかった。ありがとう」とことばにすることは、些細なことですが、その大切さを痛感したエピソードがあります。
亡くなった母は料理がとても上手でした。どんな料理も手間を惜しまず丁寧に調理して、美味しいものを食べさせてくれました。

母の料理を食べると、自然に「美味しい」ということばが出て、夢中で食べたものでした。
私が結婚すると、新居が実家の近くだったこともあって、母がおかずを作っては、せっせとわが家に届けてくれました。
そんなある日、母がぽつりとこぼしました。
「あんたは『美味しい!美味しい!』って食べてくれるけど、お父ちゃんは何にも言わへん。黙って食べてるから、美味しいんやろうけどな。作り甲斐がないわ……」
そうなんです。父は優しい穏やかな人なのですが、自分の気持ちを伝えないのです。「家族なんやし、いちいち言わんでもわかるやろ」と思っていたようです。
言わないとわからないこともありますよね。
<たった一言でやる気が出るのに>
母と夫が亡くなり、父と二人で暮らしていた時、母が「作り甲斐がないわ」と言った気持ちがよくわかりました。
高齢なので仕方がないのですが、父はかなり味覚が衰えて、濃い味付けの料理を好んでいました。
黙って食べてくれれば良い方で、私が「美味しい」と感じる味だと、父は「味がしない」と言って、お醤油や塩を大量にかけるのです。
その上、「コンビニの冷凍食品の方が美味しい」とか言われると、完全にやる気が失せます……。
「せっかく美味しくできたのに……」とがっかりするんですよね。腹が立って悲しくなります。せっせと私のところに手料理を運んでくれた、母の気持ちがよくわかりました。
「美味しい」と言って食べてくれる人がいるから、忙しくても手間がかかっても、頑張って作れるのです。

<照れくさいけれど感謝をことばに>
美味しくないのに「美味しかった」とは言いませんが、美味しく頂いたら「おいしかったです。ごちそうさまでした」と言うようにしています。
外食などで無愛想な感じの店員さんだと少しためらいますが、「美味しかったです。ごちそうさまでした」と言うと、無表情だった店員さんの顔が笑顔になって、「ありがとうございました。またどうぞ」と言ってくれることがほとんどです。
ちょっとした一言で、料理を作る人も、食べる人も、お互い気持ちよくなれるんですよね。
照れくさいこともありますが、「美味しかった。ありがとう」は、まるで栄養ドリンクのように、人の気持ちを元気にしてくれる魔法のことばですね。

もっとも、コンビニでマスクを買ったのに、「ごちそうさまでした」と言ってしまったことがありますが😅

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