生きやすくなる秘訣

「あのなあ、エエもん書こ、思うさかいや。そんな、ええ格好するさかい、苦しぃなるねん」(田辺聖子著『スヌー物語』より)

 

 

『スヌー物語』に中に出てくる作家である主人公の夫の言葉です。

 

<ええ格好するから苦しくなる>

田辺聖子さんと思われる主人公は、締め切りを前にして、仕事のキッカケをつかめず一日伸ばしにしているのです。

 

だんだん締め切りが近づき、主人公の苛立ちはピークに達します。家の中の雰囲気が悪くなり、家族がピリピリする中、発せられたのが、上記の夫の言葉です。

 

「あのなあ、エエもん書こ、思うさかいや。そんな、ええ格好するさかい、苦しぃなるねん」

 

標準語に翻訳すると、「あのね、良いものを書こうとするからだよ。そんないい格好をするから、苦しくなるんだよ」となります。

 

そうなんですよね。作家に限らず、どんな職業でも、どんな立場の人でも、「ええ格好する」と苦しくなるのです。

 

<自分以上でも以下でもない>

改めて『スヌー物語』を読んで、夫の言葉に深く納得しました。

 

島倉千代子さんは「うまいと思われたいという欲を捨てたら楽になった」と言われたそうです。

 

昔、先輩に「ええ格好しても、自分以上でも自分以下でもない。まあ一生懸命にやることや!」と言われたことがありました。

 

<ええ格好することが自分を追い詰める>

「いい仕事をする作家だと思われたい」

「うまい歌手だと思われたい」

「できる教師だと思われたい」

 

あるいは、「いいお母さんだと思われたい」

「出来た妻だと思われたい」

「いい人だと思われたい」

 

このような欲が人を苦しくするのです。

 

『スヌー物語』の夫は、自分の名誉を重んじた(ええ格好しいとも言える)源義経の弓のエピソードを例にとり、作家である妻を諭すのです。

    

「ええ格好」することが、自分を追い詰めていることを妻は悟ってやっと仕事に取り掛かるのです。

 

 

<生きやすくなる秘訣>

物語の夫はこんなことも言っています。

 

「バタバタせんと、素直にできたもんを書いてわたしておけ。傑作も愚作もみな、自作にはちがいないねんから」

 

原稿を書くだけでなく、人生すべてにおいて、「ええ格好」をすることで、よけいな苦労をしょいこんだり、大変な目にあっているのではないかと主人公はつくづく感じるのです。

 

 

「ええ格好をするから苦しくなる」このことを受け入れると、人生ぐっと生きやすくなると久しぶりに『スヌー物語』を読んで、痛感した私でした。

 

ええ格好をするのを止める。これが生きやすくなる秘訣です。

 

   

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