✿英語コンプレックス✿
私はいろいろな
コンプレックスを抱えていましたが、
英語コンプレックスにも
ずいぶん悩まされました。
「え?英語の先生やったんと違うん?」
と言われそうですが、
英語の先生だったからこそ、
私は英語コンプレックスに悩んでいました。
私は純粋のMade in Japanの英語教師、
帰国子女ではないし、
外国留学の経験もありません。
ホームステイすらしたことがありませんでした。
✿英語を話すのがイヤ!✿
今のようにインターネットも
普及していなかったので、
私には外国人と英語で
コミュニケーションする機会が
ほとんどありませんでした。
「発音が悪い!」
と批判されるのが
イヤで英語を話すことが嫌いでした。
教師に取って、生徒は正直で、
正直は時には残酷でした。
ALT(外国語指導助手)が来られた時や
生徒に帰国子女がいる時など、
「先生の発音と全然違うわ~!」
と言われることしばしばだったのです。
大学を卒業して、
教員に採用されてからも
語学学校に通って
英語の勉強は続けていましたが
発音はあまり改善されませんでした。
その他にも英語コンプレックスに
拍車をかける出来事が
いろいろあったのです。
「久夢さん、◯◯の綴教えて。
え?ちょっと待ってね、確認するし。
え~!英語の先生やのに、
そんな綴も知らんの?」
「英語の先生なんですね。
そしたら、英検1級ですか?」
「映画は字幕なしで見るんですか?」
「そんなわけないやろ!」
と思えるような場面に
しばしば出くわしました。
まあ、そういう優秀な先生も
いらっしゃるのでしょうが、
少なくとも私は
全然優秀ではありませんでした。
鬱が酷くなって退職した時、
英語と特に英語教育と
縁が切れたことに、
私は相当ほっとしました。
✿英語で交流するのが楽しい✿
私が英語とまた関わるようになったのは
意外にもヨガがきっかけでした。
私は、アイアンガーヨガというヨガを
習っていました。
アイアンガーヨガは、
国際的に知られたヨガで
外国人の生徒さんが教室に
たくさん習いに来られていました。
私のまずい発音でも、
ヨガ教室に来られた外国人の生徒さんと
ちゃんと英語が通じました。
また、英語が母国語でない
外国人の生徒さんの英語は、
母国語なまりが強く感じられました。
でも私たちは英語で楽しく
会話することが出来ました。
仲良くなった彼らと交流を続けるために、
英語でSNSに投稿し、
面白いトピックを見つけて
英語でエッセイを書くようにもなりました。
短期間でしたが、
国際交流のボランティアもしていました。
英語が実用的で楽しくなりました。
✿英語に付き纏っていた
「間違ってはいけない」✿
「英語を母国語とする人たちのような
発音で話せなくてはならない」
「綴を間違ってはいけない」
「文法的な間違いをしてはいけない」
「難しい言葉や
表現をしなければならない」等々、
以前の私は、
英語でもまた「~ねばならない」思考に
支配されていたのです。
美しい発音、正しい文法、豊富な語彙、
もちろんそれに越したことはありません。
でも、最初から完璧な英語なんて
話せないと思うのです。
「少しくらい間違っても意思疎通したい」
と言う思いが必要なのです。
そして、英語で交流して、
もっと様々なことを深く話したい
という思いや必要性から文法を勉強し、
語彙を増やし、
スキルアップするのだと
私は考えています。
✿さらば私の英語コンプレックス✿
英語教員だった頃、
今とは比べ物にならないほど熱心に
英語の勉強をしていました。
それなりに英語は好きでしたが、
コンプレックスから抜け出せませんでした。
今は、楽しむために
英語を学んでいるだけなので、
きっと英検やTOEICを受けたら
悲惨な点数になると思います。
でも今は、英語の勉強が楽しいです。
楽しんで英語を使っている内に、
いつの間にか英語コンプレックスは
忘れていました。
結局、楽しく実践することで、
私は自信をつけたのだと思います。
英語に限らず、
楽しく実践することが自信をつけて
コンプレックスを解消できるのだと
私は感じています。
さらば、私の英語コンプレックス!
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