今日、ふと「ある大切な教え」を思い出したので、ここに書き留めておこうと思います。
昔、ボイトレに通っていた頃のことです。
スクールのライブに出演させてもらい、ライブハウスの素晴らしい音響と高性能なマイクに乗せて、私は気持ちよく歌い上げました。
会場の響きがあまりに心地よくて、歌っている最中は「私、ものすごく上手になったんじゃない?
どう、私うまいでしょ!」

と、すっかり天狗のような気分になっていたのです。
ところが後日、スクールから送られてきたライブの録画動画を見て、血の気が引きました。
「うわ……下手くそ。ようこんな下手な歌を人前で堂々と歌ったな……」
あまりのギャップに、心が「シュイーン」と音を立てて縮んでいくのが分かりました。

恥ずかしさと情けなさでいっぱいになりながら、次のレッスンでそのことをボイトレの先生に打ち明けたのです。
すると、先生は真剣な顔でこう言ってくださいました。
「それが大事なんやで。どう?私うまいでしょ?」
って思っているうちは、自分の改善すべき点をちゃんと客観的に見られてへんということ。
だから、そこで成長が止まってしまう。自分で『あぁ、下手やな』って気づけることこそが、ものすごく大事なんやで。
*
今、私はnote創作大賞に向けて、去年の小説家養成ゼミで書いていた作品を必死に改稿しています。
実はその小説、ある文学賞に応募したものの、一次選考すら通らなかったという、私にとってものすごく悔しい思い出のある作品です。
当時は「なんでこんなに一生懸命書いた小説が落ちるんや!」と、怒りすら覚えていました。
けれど、あれから時間が経ち、経験を重ねた今の目で原稿を読み返しながら改稿を進めていると、自然とこんな言葉が漏れてしまうのです。
「あぁ……そら落ちるわな」
今の私なら分かります。当時は気づけなかった細部の甘さや、独りよがりになっていた部分が、今ははっきりと見える。
だからこそ、恥ずかしさと同時に「もっとこうすれば良くなる」という確かな手応えも感じています。
自分で「私なんて下手なんだろう」と頭を抱えてシュイーンとなる瞬間。
それは「✨️成長の瞬間✨️」
自分の理想に実力が追いつこうとする時なのかもしれません。
過去の苦い落選に負けることなく、私は今日も一歩前へ進むためにペンを走らせています。
京都在住セラピスト作家:村川久夢

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