最強天然ボケ〜宮沢賢治ってどんな人?

世の中には色々な「おもしろい話」がありますが、ホンモノの「天然ボケ」の人が放つボケ話の方が、絶対におもしろいと思うんです。

私の亡くなった夫は、絵に描いたような天然ボケの人でした。

ある日のこと。私が宮沢賢治の絵本を買って家に帰ると、それを見た夫が言いました。

「なんや、ええ年して絵本なんか買ってきて…」

私が「宮沢賢治の絵本やで」と答えると、夫は不思議そうな顔をしてこう言ったんです。

「宮沢賢治って誰や、それ」

「えっ、宮沢賢治も知らんの?」


私が驚いて聞き返すと、どうやら男のプライドにちょっと触れてしまったようです。


夫は胸を張って、こう言い返してきました。

「んなもん知ってるわ! 小学校の校門のところで、薪を背負って本読んでる人や」

「……それ、二宮金次郎さんやで」

私がすかさずツッコむと、

夫は「うっ……!」という何とも言えない顔に(笑)。


しかし、ここで引き下がる夫ではありません。慌てて体勢を立て直し、

「分かった、分かった!」と言います。

「え〜、ほんまに分かってる?」


「今度は間違いない!」

そこまで自信満々に言うので、「じゃあ、それってどんな人?」と聞いてみたら、夫はドヤ顔でこう言い放ちました。

「小さい時に手に大やけどして、ノーベル賞を取った人や!」

……いや、それ野口英世さんやし!


しかも野口英世、ノーベル賞は取ってへんし!!

宮沢賢治から二宮金次郎へ、そして野口英世へ。


夫の頭の中で、歴史の偉人たちがものすごいスピードでごっちゃになっていくドタバタ劇に、私はもう大爆笑でした。

本当に、天然ボケのかわいらしさには、どんな創作の笑いも敵いませんね。


今でも思い出すたびにクスッと笑ってしまう、我が家の愛おしい思い出話です。

京都在住セラピスト作家:村川久夢

 

 

 

 

 

 

 

贅沢好みでパチンコ大好きな夫と、倹約と貯金が命の妻。この短編小説では、 水と油のような二人が、ケンカをしたり、足りない部分を補いあったりする日常をコミカルに描いています。

きっと「あるある!」「うちもそう!」とクスッと笑ったり、ホロリとしたり、ほのぼのできる短編小説です。

【特別付録エッセイも同時掲載!】

『価値観の違う夫婦が豊かに共生する秘訣を内緒で教えます!』

配偶者との価値観や考え方の違いに悩んだとき、お互いを理解し、共に豊かに生きるためのヒントが詰まっています。夫婦関係に悩むとき、きっと役立てると思います。

 

 

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