名画鑑賞は自分と向き合う時間~東京都美術館『スウェーデン絵画展』で出会った光と影

美術館で絵画鑑賞するのは大好きなんです。なんと私が最初に訪れた外国の美術館は、世界三大美術館の一つエルミタージュ美術館です。

その後、印象派大好きだったのでオルセー美術館、ルーブル美術館、マルモッタン・モネ美術館を訪問しました。

また、ピカソの『ゲルニカ』見たさにソフィア王妃芸術センター、プラド美術館などなど、美術館巡りがそのころの生き甲斐でした✨️

一番好きだった画家はユトリロで『コタン小路』が一番見たかったのですが、ポンピドゥーセンターがリニューアル中だったというとても残念な出来事もあったのです。

最近は、自分がブログを書いたり、小説を書いたりするのに夢中ですが😁

3月10日~13日まで東京に行ったときも、東京都美術館で開催されていた「スウェーデン絵画展」を見学しました。北欧の画家はムンクくらいしか知らなかったのですが😅

 

 

でも、改めて「スウェーデン絵画展」で撮影可だった作品を編集しながら、華やかで明るい印象派や強烈な個性のムンク絵画とはまた違った、静かで穏やかなスウェーデン絵画に心が落ち着いたのを思い出しました。

今日は東京都美術館「スウェーデン絵画展」を紹介します。

 

3月11日は、上野公園で1日を過ごすつもりでじっくり見学しました。まず、東京国立博物館で鑑賞。その後、東照宮第一売店で昼食、すぐ近くの上野東照宮を参拝しました。

かなり疲れていましたが、東京都美術館の「スウェーデン絵画展」も見学したくなりました。

前庭のオブジェ前で、間抜け面をして自撮りしていたら、優しそうな外国人が「撮りましょうか?」と日本語で声をかけてくれました。なので、めずらしく全身が入った写真です。

 

めずらしい全身写真(東京都美術館にて)

 

「スウェーデン絵画展」の案内板には、カール・ラーションの家庭の温かさを思わせる絵が使われていました。

 

 

電球色の温かな照明の効果もあったのか、とてもホッとした気持ちになったのです。

順路どおりに進むと、展示室作品は自然味あふれる北欧の田園風景や柔らかな光が差す室内が描かれた作品が並んでいました。

印象派やフェルメールを彷彿とさせるのですが、印象派ほど明るく華やかではなく、北欧らしい静かな落ち着きに満ちていました。

最近は美術館でも撮影可のところがあるのですね。知らなかったので、前半の展示室では写真をぜんぜん撮っていませんでした。残念!

 

でも、撮影可だと知ってからは、気になった作品を撮りまくりました😁私は、次の作品から印象派の影響を感じました。

『グレ・シュル・ロワン』(カール・ノルドストローム)

 

青い空とムックリと浮かんだ雲の対比が鮮やか。中央の緑の畑とオレンジ色屋根の家が、なんだか妙に寂しげに思いました。紫色の海の色が綺麗。

 

『エンゲルスバーグの湖の眺め、ヴェストマンランド』(オロフ・アルボレリウス)

 

この絵からも静けさを感じました。森林の陰や少し灰色がかった雲。空の青みの深さや翳りから、孤独が漂っているように……。

 

『夜の訪れ』(ニルス・クルーゲル)

 

垂れ込める雲が、青みを帯びた部分から、暗い灰色になり、ところどころオレンジ色がかっています。その重苦しさと対比するように、明るいオレンジ色の夕日(朝日かな?)や湖に反射する光に救いが感じられます。

 

『キンケンド』(カール・ノルドストローム)

 

淡い桜色と水色の空が、海に反映すると濃い桜色と水色になっています。桜色が綺麗。手前の丘(段々畑かな?)の緑と黄色がハッキリしていて、それが不安感を醸し出し、向こう側の島が淡い紫色で、幸せを象徴しているように私には思えました。

 

『スカンセンからのストックホルムの眺め』(カール・ノルドストローム)

 

ぱっと見たときは落ち着いた絵だと思いましたが、雲も街並みも少しグレーがかっていて、翳りを感じます。作者の心の反映でしょうか? 私の心の反映かも知れないです。

※実は、30年以上前ですが、スウェーデンを訪れた際、家族がこの絵の舞台である『スカンセン』へ行っていたのです。私は教師グループで先進校の学校見学へ。そんな家族との思い出の場所が、時を経て上野で見た一枚の絵と重なり、不思議な縁を感じました。

 

『歓喜する頭部』(エルンスト・ヨセフソン)

 

ヨセフソンが精神病治療のために描いた絵だそうです。この絵の背景を知る前に、この絵から、ムンクをイメージしました。

うつ病が酷かったとき、私の人に対するイメージもこんな感じだったのです。

それに、うつ病で何も感じなくなっていた私の心が動くのを感じたのは、デイケアの絵画プログラムで絵手紙を描いたときでした。

「きっとヨセフソンは描くことに救いを求めていたんやろうな……」とも思いました。

 

『町の郊外』(ウジェーヌ・ヤンソン)

 

この絵の白い建物を見たとき、ユトリロの「白の時代」、特に『ドゥイユの教会』が頭に浮かびました。青紫色が渦巻く空と濃い緑の畑や茶色の畦道に囲まれて建つ真っ白な建物が、ひどく孤独に思えました。

 

『オスビーホルムの夏の夜』(リチャード・バーグ)

 

空に浮かぶのは夏の太陽なのか? 月なのか? いかにも北欧の夜空という感じがしました。ムンクの『生命のダンス』にもこんな太陽が描かれていたように思います。

 

『カードゲームの支度』(カール・ラーション)

 

赤っぽい家具や静かな表情の女性やじっとこちらを見ている子どもたち。まあるいライトに照らされた明るいテーブルやティーポットにカップ。

北欧のちょっと沈んでみえる景色を描いた絵を続けて見たあとだったからか、なんだかホッとしました。

展示案内板にも使われていたのが、このカール・ラーションの絵です。

展示室を出ると、『フレッド(平和)』と名づけられ、「ミナペルホネン」の皆川明さんが着色されたダーラナホースが飾られていました。シンプルだけど、洗練された北欧のデザインです。木の温もりも感じます。

 

 

 

30年以上前、北欧に行ったことがありました。8月に行ったので、午後10時ごろになっても、日が高く昼間のようでした。

また、夜、ホテルのバルコニーに出ると、『オズビーホルムの夏の夜』に描かれたような太陽(月?)が輝いていたことも思い出されました。

3月11日に訪れた東京都美術館「スウェーデン絵画展」の画像を編集して、改めてじっくり眺めて、北欧を感じたのです。

自然が豊かで穏やかな日常の北欧ですが、冬の間は太陽が昇らず、それがとてもつらいそうなんです。

穏やかに見える絵にもそんな影を見たように感じました。しっかり一枚一枚絵を見ると、そこに自分の心が反映されているようにも感じたのです。

美術館巡りは心を豊かにしてくれますが、鑑賞後にどっと疲れるのは、自分と向き合うからなのかもしれないですね。

(名画鑑賞は自分と向き合う時間~東京都美術館『スウェーデン絵画展』で出会った光と影:村川久夢)

 

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