心がまだ揺れている

大阪府北部地震があって、

京都もけっこう激しく揺れた。

 

揺れていたのは数十秒だと思うけれど、

長く感じた。

 

揺れが治まった。

私も父も3匹の猫も無事だった。

家の周りも特に問題ない様子だった。

ライフラインもいつも通りに機能している。

 

大阪府北部地震の報道を見ながら、

父と昼食を取った頃には、

私は普通に戻っていた。

 

午後の用事も済ませて、夕食も終えて、

やれやれと思った頃から、

心がゆらゆらし始めた。

 

普段、機嫌よく穏やかにしている心が

揺さぶられている感じだ。

 

「心の地震やろか?」

 

今朝、激しい揺れの中で

「死ぬかもしれん」

と思ったことで、

私の心の奥底に沈めた「死」が姿を現した。

 

阪神大震災の激震が甦った。

地震の後、当時勤めていた中学校の上空を

被災されて亡くなった方を運ぶ

ヘリコプターが飛んでいたことが思い出された。

 

そして、9年前に社員旅行先の山梨で、

突然に亡くなった夫のことをが、

改めて悲しく思い出された。

「大丈夫だった?」

「怖かった!」

と言いたいけれど夫はもういない。

 

深夜に短いけれど激しい余震があった。

「私は90才の父と猫3匹連れて、

どうして避難したらいいんかな・・・」

 

恐怖とも悲しみとも戸惑いとも

何とも説明のつかない気持ちで

私の心がゆらゆらした。

 

心がまだ揺れている。

 

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*鬱・夫の死を克服した作家&

インナーチャイルドカードセラピスト

村川久夢(むらかわ くむ)

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