私は小学校に入学した頃から、現在に至るまで国語が好きです。今まで何故かを考えたことがありませんでした。「好きなものは好きだから」と思っていたのです。

改めて何故かを考えてみると、「想像すること」が好きだったのだと思い当たりました。

5歳くらいだったかと思いますが、当時、わが家にはテレビはありましたが、カラフルな絵本も流行のおもちゃもありませんでした。
そんな環境だったからか、私は明治生まれの祖母から、京都の昔話を聞くことがとても好きでした。長い刀をさしたお侍さんの話を聞いたことをかすかに覚えています。

私の祖母は明治維新の24年後、つまりまだ日本が近代化の途中にあった時代に生まれました。その母(私の曾祖母)は、なんと幕末の文久2年(1862年)生まれです。

「なぜもっと聞いておかなかったか!」とも思いますが、幼い私には無理ですよね。
想像の世界で京都の町を刀をさして歩いている、ちょんまげで着物を着たお侍さんを想像して、祖母に「もっと話して」とねだったこともぼんやり覚えています。
小学校に入学して、読んだり書いたりできるようになると、祖母から聞いた話や自分の想像したお話を可愛い女の子が表紙に描かれている「自由帳」に書いて、担任の先生に読んでもらうようになりました。

担任の先生に赤ペンで返事を書いてもらったり、花まるをしてもらったり、うれしくてますますお話を書くのが好きになりました。
字を読めるようになると、子ども用の本を買ってもらい、一冊読み終えると、母と近所の本屋さんに行って新しい本を選ぶこともとても楽しみでした。
国語も大好きで、教科書で紹介されている物語を読む時間が一番好きでした。
本は私を知らない世界に連れて行ってくれました。最初に買ってもらった本は、『マッチ売りの少女』でした。

デンマークという寒い国を想像して、なぜ少女が裸足で大人用のスリッパを履き、子どもなのにマッチを売りに行くのかがとても不思議でした。
少女がマッチを壁で擦って火をつける場面やマッチの火で現れた、ごちそうや不思議な部屋を想像して、ワクワクしたものでした。

両親が少女につらくあたって、おばあさんだけが優しかったというのも不思議でした。
国語が好きだったのも読書好きになったのも、「想像する楽しさ」が基盤だったのだろうと思います。

また、「なぜ?」と感じたことを大人にあれこれ尋ねたり、後には本やインターネットで調べたりして、「そうだったのか!」と理解できるのも好きでした。
ところが、国語は好きでしたが、課題を与えられて、決まった授業時間内に作文を書くのは、好きではなく、夏休みの読書感想文を書くのも苦手だったのです。
自由に想像したり、不思議に思ったことを調べたりするのが、楽しかったのでしょう。それが私の想像力や思考力を育んでくれたのだと思います。
最近は自分の書きたいお話を書くのに夢中で、あまり本を読んでいませんが、今までに本はかなりたくさん読みました。
子どもの頃の私は、物語を読んでは想像し「なぜ?」と考え夢中になりました。そして今も、物語を書きながら、想像し、「なぜ?」と考え、書くことに夢中になっています。

国語好きになった理由を振り返ることで、私がずっと変わらずに大切にしてきたものに気づいた気がします。なんだか大発見をしたような気持ちです。

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