視点を高く視野を広く~菜の花のからし和え~

「自分のことを優しいと思っている人は

危険だし迷惑だ!」

と言って執拗に攻撃された時期があった。

 

その頃、いつも不満と不快が

私の胸の中にくすぶっていた。

厳しい寒さに身を縮めるようにして

攻撃に耐えた。

 

気分を変えようと思っていた時に、

アメリカ人の友人が来日され

京都にも来られることになった。

 

東山界隈を散策して食事を取った。

京都の庶民が

ごく日常的に食している料理を

一緒に楽しんだ。

 

その時、菜の花の辛子和えが

季節のメニューにあった。

 

「え?菜の花?冬なのに・・・」

と一瞬不審に思った。

 

そして気がついて驚いたことに、

その時は3月も下旬だったのだ。

 

理不尽な攻撃に気持ちが塞いで

周りのことに全く目が行っていなかったのだ。

 

そう季節は春になっていたのだ。

 

菜の花のからし和えは好物なので

注文して友人と美味しく頂いた。

春の香りが口中に広がった。

美味しかった。

 

「自分のことを優しいと思っている人は

危険だし迷惑だ!」

と攻撃され、

自分に落ち度があるかのように

身を縮めていた私だった。

 

でもその時に思った。

「じゃあむき出しの悪意は

危険で迷惑ではないの?!

私が何をしたって言うの?!」と。

大事な時間を無駄にしたように感じた。

 

その後も執拗な嫌がらせは続いて往生した。

 

しばらく経って、

なんとも後味の悪い結末だったが、

その人とは距離ができ離れることができた。

 

辛いこともあったが、

私は夢中になれることを見つけ、

その人のことをすっかり忘れていた。

 

最近、アメリカ人の友人と食べた

菜の花からし和えの写真を見て、

すっかり忘れていた

その時のことを思い出した。

 

強烈なネガティブ感情は

人の心をがんじがらめにするのだ。

 

楽しいことを楽しいと感じさせない、

季節の移ろいや自然の美しさを

楽しむ余裕を奪ってしまう。

視野を狭くし、考えを硬直させる。

自尊感情を失わせてしまうのだ。

 

あの時、理不尽なことをされて、

心がズタズタになったけれど、

自分の心に恥じることはしなかった。

 

菜の花のからし和えの写真が

私に思い出させてくれた。

 

高い視点で見ることを

広い視野を持つことを。

 

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*鬱・夫の死を克服した作家&

インナーチャイルドカードセラピスト

村川久夢(むらかわ くむ)

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