
ドラマ等に家柄や地位で人を見下し、威張り、差別する憎々しい敵役が必ず登場します。弱い立場だった主人公が、創意工夫や努力を重ね、敵役をやっつけて成功すると、本当にスカッとするんですよね。
<私の中に存在する敵役>
でも実は、私の中にも、すぐに人と比べたがる敵役のような私がいるのです。私にはステイタスで威張ったり自慢したりできることは、全くと言って良いほどありません。
でも、中学の国語のテストで点数がクラスで一番だったとか、本を読んだ冊数が学年で一番多かったとか、今から思うと笑えるような些細なことですが、密かに優越感に浸っていたのです。
<劣等感に悩んだ高校時代>
ところが小学校から中学、中学から高校と進んで世界が広くなると、優越感を感じることはほとんどなくなり、劣等感に悩むことが多くなったのでした。
どんなに真面目に頑張っても芳しくないテストの点数、名門大学を目指す友だちの間でぱっとしないと思える大学でさえ合格できるかどうか分からない自分、贔屓目に見ても見劣りする教育環境等々、高校時代の私は劣等感の塊でした。

<同じ土俵で喧嘩をしていた>
なんとか教員採用試験に合格して教師になると、「~中学の~校長先生と親しい」とか「教育委員会の~さんを知っている」とか、知り合い自慢の同僚がけっこうたくさんいてうんざりしました。また、「親が大学教授」「親が校長」「両親ともに教師」という、教育者ファミリー出身の人もたくさんいたのでした。

教育環境があまり良くない中、必死でもがいて頑張って来た私は、ステイタスをひけらかす人たちに反感むき出しで尖っていました。
今思うと、私もステイタスをひけらかす人と同じ土俵で喧嘩をしていたなと思います。人と自分を比べて優劣をつけていたのです。
<主人公の資質>
でも幸い私の中には、弱い立場から創意工夫や努力で敵役をやっつけて成功するドラマの主人公的資質もあったようです。
教育環境が良くなく、勉強できるようになりたいけれど、勉強のやり方が分からない生徒の気持ちや現実を、私は自分の経験でよく知っていたのでした。
放課後の教室で生徒と一緒に勉強したり、教えてくれる人がなくてもできる自習教材を作ったり、私の勉強できなかった経験を活かす工夫をしたのです。その工夫が生かされて、やる気を出して勉強し、諦めていた高校に進学した生徒も何人もいました。

<私の成功>
私の成功は、ステイタスで威張り散らす敵役を懲らしめることや派手な手柄を立てることではありません。
「やれば出来るんだ!」「自分の力で人生を切り拓こう」「自分の人生の主人公になろう」と生徒に気づかせることでした。

そして、人と自分を比べて優越感を感じたがる未熟な過去の自分を克服すること、創意工夫し努力すること、人として成長することが、私の人生の成功なのです。

新著『50歳から夢を追いかけてもいい5つの理由』は、村川久夢が「年だから」「今さら遅いから」など様々な心の制限を外し、他の誰かのためではなく、自分の心が望むことにしたがって生きるようになった軌跡を描きました。教師時代の経験もいろいろ書いています。私が自分軸で生きられるようになった成長の課程を描いたノンフィクションです。
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