【連載小説】『薫~書の道・愛の道~』その23「嵐の前の静けさ」

1 佐伯の伯母夫婦が家も離れも売却して、ドイツに移住する話を聞き、薫の血相が変わった。そんな薫を見かねて、陽は「家まで送る」と言ったが、薫は「一人になりたいの」と言い張り、可哀想なほど落ち込んだ様子で帰って行った。   ...