【連載小説】『薫~書の道・愛の道~』その7「オアシス」
1 心配そうな佐伯をよそに、陽は薫に寄り添い、振り返らずに歩いた。歩きながら薫に問いかけた。 「薫さん、大丈夫?もしかしてまた貴子女史に何か言われたの?」 「ううん、そうじゃないけど…」 「そっか~ちょっと歩こう。気...
1 心配そうな佐伯をよそに、陽は薫に寄り添い、振り返らずに歩いた。歩きながら薫に問いかけた。 「薫さん、大丈夫?もしかしてまた貴子女史に何か言われたの?」 「ううん、そうじゃないけど…」 「そっか~ちょっと歩こう。気...