春には春の、秋には秋の、そして夏にも冬にも、それぞれの趣深い味わいがある京都は、本当に魅力的な都市です。
京都は多くの人に愛される都市ですが、そこに住む京都人はちょっとお話が違うかもしれませんね。「京都人はつきあいにくい!」という意味のことをよく耳にします。
<京都の「内と外」文化>
「京都人は『内と外』があって、何を考えているのかよくわからない」「人当たりは良いけれど陰では悪口を言われているようで信じられない」「落語『京のぶぶ漬け』そのままのようで怖い」とよく言われます。
私は京都生まれで京都育ちですが、確かに京都人は「内と外」をきっちり使い分けているように思います。
例えばご近所づきあいでいうと、そこそこ親しくしているご近所さんでも用事はほとんど玄関先ですませて、家に上がってもらうことはほとんどありません。これは心を開かない、打ちとけずに水臭いとも見えます。
若い頃、私は自分も京都人なのに京都人が苦手でした。京都の「内と外」が嫌いだったのです。「もっとオープンになったらええのに」とよく思ったものです。
<深く濃い文化>
なので某県出身の夫と結婚した時は、素朴でストレートな土地柄に好感を持ちました。ところが結婚して初めて夫の実家に帰省した時、私はちょっとしたカルチャーショックを受けました。
夫の実家に泊まって朝目を覚まし、顔を洗いに洗面所に行こうと、台所を横切ると近所の人がいるのです!7時前だったでしょうか。
顔も知らないその人は私の顔を見て、「この人が3番目の息子さんの嫁さんやろ。学校の先生しとんのやろ?昨日の3時頃、息子さんと車で帰って来なはったやろ?」と言ったのです。
そしてその人は、いきなり冷蔵庫を開け、冷やしてあったお茶を飲んだのです。その人は「暑いで、勝手に飲んだわ」と笑って、夫の兄は「だんね~(構わない)」と笑って答えたのです。私の頭の中は「?」でいっぱいになりました。
その後、夫の甥の結婚式、義母の喪儀など冠婚葬祭の度に、内外なく深くつき合う地域性に接しました。正直、私はその「濃さ」に息がつまりそうになりました。京都の水臭くもある「内と外」が清々しくさえ感じました。
<違う文化に接する>
どんな文化も一長一短があります。京都の内外文化にも深く濃い文化にも。
亡くなった夫は、京都の内外文化が大嫌いでした。でも私は年齢を重ねたせいか、京都の内外文化も適度であれば、隣人と程よい距離でつき合うことができて住みやすいと感じるようになって来ました。
それは夫と出会って違う文化に接したからだと思います。新しい文化に出会うことで、自分の文化の新たな側面に目覚めるのでしょう。
京都人の外側の愛想の良さだけでなく、京都人のつきあいにくさに出会う時、あなたはご自分の地域文化の新たな面気づかれるのではないでしょうか?
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