人生消せる消しゴムがあったら消したい記憶

「よくそんなに大胆に

自分の過去を告白できますね」

「大胆に自分を開示できて偉いですね」

「自分のことをよくそんなに

赤裸々に綴れますね」

 

鬱経験、夫の死を書けるようになって、

よくそんなことを言われます。

でも実は私には、

まだまだどうしても言えないことが

たくさんあります。

人生を消せる消しゴムがあったら

消したい記憶もあります。

 

本当につらくて苦しくて惨めな記憶は、

思い出すことすら苦痛なのです。

消し去りたい記憶です。

 

やっとオープンにできるようになった

鬱にならざるをえなかった過去、

鬱の苦しさ、精神疾患への偏見、無理解、

鬱から生じた人間関係の摩擦、

回復しない焦り、諦め、自己嫌悪等は、

私がどうしても向き合えない問題でした。

 

またそれ以上に夫の死による苦しみは

大きかったように思います。

私の語りたくなかった過去の記憶でした。

思い出すことすら苦痛でした。

 

つらい記憶に蓋をして

私は逃げ回っていました。

鉛の塊を胸に抱いているような気分でした。

 

でもこのつらく重い記憶は

意外にもその問題に腰を据えて向き合い、

振り返り、問題を整理して受け入れることで

乗り越えることができました。

向き合えるまでに

10年近い歳月が必要でした。

 

過去と向き合い書くことで

私は自分の心の蓋を外し、

鬱や夫の死の記憶から

自分を解き放つことができました。

 

でも私には

まだまだ忘れてしまいたい記憶があります。

整理して克服した部分もあり、

風化している部分もありますが、

生々しくうごめいている部分が

まだまだあります。

 

人は誰でも

人生を消せる消しゴムがあれば

消したい記憶があると思います。

消したい記憶を持って生きることは、

鉛の塊のような重い気分です。

 

消したい強烈な記憶は、

一番忘れてしまいたい記憶であり、

一番告白して昇華したい記憶でもあるように

思います。

 

消したい記憶を

墓場までそのまま持って行く人もあり、

誰かに告白してわかってほしい思いと

思い出したくない気持ちの

せめぎあいが続く人もあり、

向き合って告白する人もあると思います。

 

向き合い方は様々でも、

自分の過去とどう向き合うかが、

その人の生き様なのかも知れないと感じます。

 

50代も後半になり、

自分の消したい記憶とどう向き合うかを

考える今日このごろです。

 

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*鬱・夫の死を克服した作家&

インナーチャイルドカードセラピスト

村川久夢(むらかわ くむ)

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