父が倒れて4日目の朝、
父の部屋に行くと
父がベッドで起き上がって腰掛けていた。
でも、私一人では父を支えて
歩かせることは出来なかった。
下着が尿で濡れていたので下着を換えた。
洗面器、水を入れたコップ、
歯磨き粉をつけた歯ブラシを持ってきて、
父の洗面を手伝った。
「ミーヤンも、
こういうことできるようになったんやな~」
と父がしみじみ言った。
ミーヤンというのは私の幼い頃のあだ名だ。
「優しい娘で良かったやろ?」
と私がふざけて言うと、
「ほんまやほんまや~」
と父が深くうなずいた。
昼過ぎに弟が来てくれた。
紙パンツや水分補給のドリンク等
を買ってきてくれた。
その足で区役所に相談にも行ってくれた。
父は自力でベッドに起き上がったり、
支えてもらえば立つことは出来る。
でも、今は腰が痛くて歩けないと言う。
会話もそこそこしっかりしている。
吐き気などはなく、
バナナカステラや甘いコーヒー牛乳等は、
美味しいと言って食べる。
ちょっと落ち着いたら回復するようにも感じる。
父が安定する前に
自分がへばったらあかんよなと思って、
自分や弟もしっかり水分補給して、
しっかり食事も取った。
父は全く食べられないわけではないので、
明日は親子3人で
好物の鰻でも食べようかな。
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*鬱・夫の死を克服した作家&
インナーチャイルドカードセラピスト
村川久夢(むらかわ くむ)
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