<毎日がカウンセリング実践の場>
教師だった頃を振り返ると
学校生活は毎日が
カウンセリング実践の場でした。
意識していませんでしたが、
私は毎日カウンセリングを行っていました。
<実践的カウンセリングスキル紹介>
その中で、教師だった頃も、
セラピストになった今もよく実践する方法が
「同じ言葉の聞き返し」、
いわゆる「おおむがえし」です。
実践的カウンセリングスキル
「おおむがえし」の事例をご紹介します。
<言葉で表現するのが苦手なA君の例>
私が担任したA君は、
自分の気分感情を言葉で表現することが
大変苦手でした。
自分の気分感情を言葉で表せないことで
いつもイライラしていました。
体格が良く、腕力があることもあって、
苛立つと人や物によく当たっていました。
朝一番に彼が教室に現れると、
彼は壊れるかと思うくらい乱暴にドアを開け、
教室の物を蹴って席につきます。
どう対処していいのかわからなかった私は、
最初は厳しく注意していました。
もちろんA君が大人しく聞くわけもなく、
朝から一騒動になりました。
私は困り果てていました。
ある時、穏やかで優しい先輩のB先生と
私がいると、A君が通りかかりました。
いつも通りイライラしていました。
「暑い!しんどい!むかつく!」と言って
私たちの近くにある柱を蹴りました。
B先生は、「ホンマやね~暑いな~」
「しんどいね~」
「むかついているんやね」
と優しくA君に声をかけました。
注意されると身構えていたA君は
拍子抜けしたような表情になりましたが、
こちらをむいて、
「暑い!しんどい!むかつく!」
と同じ言葉を繰り返しました。
でも、声の調子は
ずっと穏やかになっていました。
「どこがしんどいのや?
どんなことがむかついたんや?
ここに座ってなんでかを
先生に教えてくれるか?」
と優しく穏やかに尋ねました。
もうこの時になると
A君の苛立ちや刺々しさは
陰をひそめていました。
A君はポツリポツリ、
自分の気持を話してくれました。
私はこのやり取りを見て以来、
A君が苛立っていても
穏やかに「~なんやな?」と
「おおむがえし」で問い返すようにしました。
苛立つA君に強い調子で
いわゆる「上から目線」で注意しても
意味がないことを悟ったからです。
<事例から学んだカウンセリングスキル>
この事例のように経験から学んだことは、
セラピストになった今に生かされています。
クライアントの言葉をよく聞いて、
一度そのまま「~なんですね?」と
「おおむがえし」に尋ねる方法は、
効果的な方法だと感じています。
私がセッションを受ける立場の時に
その効果を実感します。
「~なんですね?」と尋ね返されると、
「わかってもらっているんだな」
「共感してもらえた」
と気持ちがリラックスして、
自分の思いを率直に話しやすくなりました。
また自分が言ったことを同じ言葉で
「~ですね?」と尋ね返されると、
「ああ、私はそういうことを
悩んでいるんだな」
と自分を客観視できました。
<カウンセリングスキルの大切さ>
私がインナーチャイルドカードセラピーの
セッションに臨む時、
インナーチャイルドカードの意味を
よく知っていることはとても大切です。
でも同時に、カードの意味をより効果的に
生かすためにはカウンセリングスキルを
ブラッシュアップすることも大切です。
私はこのことを痛感しています。
このことはインナーチャイルドカードセラピー
だけでなく他のセラピーでも
言えることではないでしょうか?
私はカウンセリングを専門に
勉強したことはありませんし、
カウンセラーの資格も持っていません。
でも今日ご紹介した事例のように
カウンセリングの実践経験があります。
村川久夢カウンセリング理論で
実践練習できる場を作ります。
参加者同士で
実践練習することを目的とした
カウンセリングスキルの
ブラッシュアップ会を開催します。
ブラッシュアップ会のご案内は
当ブログで追ってご連絡します。
カウンセリングスキルを向上させ
あなたのセッションをより良いものにする
カウンセリングスキル
ブラッシュアップ会に是非ご参加下さい。
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*鬱・夫の死を克服した作家&
インナーチャイルドカードセラピスト
村川久夢(むらかわ くむ)
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