忘れられないお弁当

私はけっこうお弁当が好きだ。

 

近所の魚屋さんの主菜も副菜も

自家製の美味しいお弁当、

紅葉狩りに出かけた時などに

張り込んで買い求める松花堂風弁当、

大きなエビフライの入った

洋食屋さんのお弁当。

 

でも、たとえ残り物を入れたとしても、

やっぱり自分で作ったお弁当が

飽きないしほっとできる。

 

私は働いていた頃、

夫と自分のお弁当を毎日作っていた。

 

ある朝、5時起きして

持ち帰ってきた急ぎの仕事をしていた。

だんだん弁当作りの時間が

迫ってくるのに、

仕事を仕上げられなかった。

 

「今日はコンビニ弁当を買ってもらおう」

と思って書斎を出て台所に降りて行った。

 

台所の戸を開けると、

美味しい匂いが漂っていた。

ふと見ると、

大柄な夫がグローブのような手で

玉子焼きを焼いていた。

テーブルの上には作りかけのお弁当が

2つ並んでいた。

 

「あかんかったけ?」

とはにかんだように夫が笑った。

小さな出来事なのに、

胸がいっぱいになるほど嬉しかった。

 

夫のお陰で、

その日も手作り弁当を持って出勤できた。

 

その日のお弁当は飛び切り美味しく、

なによりありがたく感じた。

 

忘れられないお弁当である。

 

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*鬱・夫の死を克服した作家&

インナーチャイルドカードセラピスト

村川久夢(むらかわ くむ)

 

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